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兵庫の冬は“粕汁”で温まる。酒どころ兵庫と地域特産が生む魅力を紹介

冬の兵庫を語るうえで欠かせない存在――それが「粕汁」です。
寒い日に湯気を上げながら食卓に並ぶ粕汁には、身体を温めるだけでなく、地域の歴史や文化が詰まっています。

「兵庫の粕汁は他の地域と何が違うの?」
「どんな特産品が使われているの?」

兵庫の酒粕や地元野菜など、兵庫ならではの食材が織りなす味わいは、知れば知るほど面白く、奥深いものです。

兵庫の冬を代表する一杯「粕汁」が食べたくなるはず。

兵庫の粕汁とは?基本と魅力を知る

粕汁(かすじる)は、酒造りの過程で生まれる「酒粕」を利用した郷土料理で、
特に兵庫・京都・大阪などの関西圏でよく食べられています。

基本構成は、

・酒粕
・根菜(大根・人参・ごぼう・里芋)
・油揚げ・こんにゃく
・鮭または豚肉
・だし(煮干し・昆布)
・味噌

とシンプルですが、酒粕の甘み・コク・香りのおかげで非常に奥深い味わいになります。

兵庫県で粕汁が「家庭の味」として浸透した背景には、
日本最大級の酒造エリアである灘五郷(神戸市灘区)など多くの酒蔵や
酒米の王様・山田錦の一大生産地である影響が大きいと考えられます。

・酒米の生産地に適した気候、土壌
・良質な酒造メーカーが集中
・酒粕が安く・大量に手に入る
・保存性が高く、冬の食卓に向いている

さらに兵庫県・宍粟市にある「庭田神社」は”日本酒発祥の地”と史記にも記されています。
兵庫は山・海・平野が揃った条件だけでなく歴史も含めて、地域ごとに特色ある粕汁が生まれた背景があるようです。

日本屈指の酒どころ、適した環境があの粕汁を生んでいる

粕汁は何でできている?基本の材料と作り方

兵庫の粕汁では、特に次の食材が使われています。

・酒粕(特に吟醸酒粕が人気)
・大根
・人参
・ごぼう
・里芋
・油揚げ
・こんにゃく
・鮭 or 豚肉
・青ネギ
・だし(煮干し・昆布)
・味噌

● 粕汁の作り方(基本手順)
・だしを取る(煮干しや昆布)
・根菜を一口サイズに切り、やわらかくなるまで煮る
・油揚げ・こんにゃく・鮭 or 豚肉を加える
・酒粕を少量ずつ溶かし入れる
・味噌を加えて味を整える
・最後に青ネギを散らす
・冬にぴったりのほっと温まる味になります。

● 地域ごとの具材の違い
神戸・阪神:鮭入りがスタンダード
丹波・但馬:豚肉や里芋など“山の幸”が多め
淡路:玉ねぎで甘みをプラスすることも

エリアごとに生産される具材が違いを生んでいるようです。
単に”お汁もの”では終わらない地域色豊かな汁物と言えそうです。

筆者は豚肉派でした

兵庫の粕汁は「冬の味覚」と「地域文化」を映す一杯

兵庫の粕汁は、単なる冬のあたたかい料理ではありません。
名酒を生む酒蔵の酒粕、豊かな土壌が育む冬野菜、海と山の恵みがそろう兵庫ならではの食材――。
このすべてが組み合わさることで、ほかにはない深い旨味とまろやかさが生まれています。

それは酒どころとしての歴史、地域の食文化、季節の暮らし方。
粕汁には、兵庫が育んできた「土地の記憶」や「生活の営み」がぎゅっと詰まっています。

この記事をきっかけに、
「今年の冬は、兵庫の特産で粕汁を作ってみようかな」
「次はあの地方の酒蔵、他の酒蔵にも行ってみたい」
そんなふうに、兵庫の食文化にさらに触れていただけたら嬉しいです。

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この記事を書いた人
Localprime編集部
西本
気づけばいつも、あれやこれやと想像の世界を旅している。企画づくりを通して得た学びや発見が、次の好奇心と行動力の原動力に。兵庫・市川町で“マイアイアン”を手づくりして以来、ゴルフやスポーツを通じた人とのつながりの大切さを実感中。今日も新しい出会いと発想を探しています。

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