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憧れのスーパーカーがいっぱい。世界中の希少な車が集う姫路の激推しスポット、トリノ・ミュージアム

世界の名車が50台
世界の名車が50台

姫路にすごい施設がある。そこにはあの頃のスーパーカーが所狭しと並んでいて、スーパーカー世代が訪れると心を奪われて大変なことになる。そんな噂を聞きました。
1970年代の終わり頃、日本中の子どもを熱狂させたスーパーカーブーム。筆者はその頃小学校高学年、ど真ん中の世代です。やはりスーパーカー世代としては行ってみないわけにはいきません。そう、行かざるを得ないのです。

ビルの4階から6階にあるミュージアム

その施設の名前は「トリノ・ミュージアム」。姫路の中心の西側、船場川沿いにあります。ミュージアムの自走式立体駐車場に車を停めて、エレベーターで7階へ。入り口が7階にあるミュージアムというのはちょっと珍しいなあと思いながら訪ねると、そこは併設されているレストラン「コーニッシュ」と共通の入り口があり、オーナーの中村さんが迎えてくださいました。

6階から、半階ずつ歩いて降りながら見ていきます
6階から、半階ずつ歩いて降りながら見ていきます

実はこのミュージアム、自走式立体駐車場の6階から4階までの3フロアを利用して改装されたものなんだそうです。つまり、さっき筆者が車を停めた場所の真上、地続きのスペースなんですね。そしてミュージアムのエントランスは、併設のレストランを階下へと進んだ6階フロアにあります。

国内に1台しかない貴重なフェラーリ

まず最初のフロア、いきなりフェラーリの名車が並んでいます。特に黄色い365GT4/BB、ベルリネッタボクサー、これはもうスーパーカーブームの世代にはキラーアイテムです。当時「最高時速302kmやって、すごい。カウンタックより2km/hも速いんや」なんてテンションが上がりまくってた、まさにそのクルマがいま時空を超えて目の前にあるのです。

スーパーカー世代の憧れ、フェラーリ365GT4ベルリネッタ・ボクサー(1968)
スーパーカー世代の憧れ、フェラーリ365GT4ベルリネッタ・ボクサー(1968)

さらに、世の中にこれ以上美しいデザインの車があるだろうかという白いディーノ。尊いオーラが、めくるめく空間を満たしています。取材に来たのですが、いきなり魂を持っていかれそうです。

フェラーリ ディーノ246GTS (1972)
フェラーリ ディーノ246GTS (1972)
フェラーリ288GTO (1985) 日本に1台しかありません
フェラーリ288GTO (1985) 日本に1台しかありません

しかし、そこで背後にさらにすごい「気」を感じて振り向きますと、288GTO様がいらっしゃいました。国内に現存するのはこの1台のみ、1オーナーで実走2,000kmという、もはや値段すら付けられないような高貴なフェラーリ様です。

フェラーリ308GTS (1980)
フェラーリ308GTS (1980)
フェラーリ 365GTB/4 (1970)
フェラーリ 365GTB/4 (1970)
美しくも大迫力の12気筒エンジン
美しくも大迫力の12気筒エンジン

エンジンが見える状態で展示されたランボルギーニ・ミウラ

ランボルギーニ・ミウラP400 (1968)
ランボルギーニ・ミウラP400 (1968)

めくるめくフェラーリゾーンの次は、やはり出た、ランボルギーニです。いきなり美しいトラクターが展示されています。ランボルギーニは元々トラクターを造っていた会社で、というエピソードは有名ですが、ではいったいどんなトラクターを造っていたのか、となるとそんなに知られていないように思います。少なくとも筆者はこれまで見たことがありません。かなり貴重なものでしょう。
そして、ランボルギーニというとやはりミウラですね。このミュージアムでは、フロントとリアのフードを全開にして展示されています。これは本当に貴重です。

ミウラのエンジン。V型12気筒を横置きにしています
ミウラのエンジン。V型12気筒を横置きにしています
ランボルギーニ・カウンタック アニバーサリー25 (1989)
ランボルギーニ・カウンタック アニバーサリー25 (1989)
ランボルギーニ・ディアブロ6.0 (2001)
ランボルギーニ・ディアブロ6.0 (2001)

日本が誇る名車、トヨタ2000GTも

さらに階下へ進んでいくと、見たことのないクルマが居ました。非常にクラシカルな、全体的に丸みを帯びたフォルムの、銀色のオープンカーです。丸いエンブレムが付いています。K? ちょっとプジョーのあのライオンっぽい? なんとこれ、スネークモーターでした。北野武さんと所ジョージさんのあのメーカーです。世界に一台だけのカスタムカーでした。

スネークモータース 196RS 北野スペシャル (2007)
スネークモータース 196RS 北野スペシャル (2007)

その先には、日本のスーパーカー、今や億の値段が付くといわれるトヨタ2000GTや、ロールスロイスなどの超高級車エリア、フルサイズのアメリカンマッスルカーエリアと続いて、なぜか一台だけフォルクスワーゲンのタイプ1、そして最後にハマーH1とメガクルーザーが並んでいました。横幅2メートル20を超える巨大な兄弟です。「地雷を踏んでも横転しないように、この横幅なんだそうですよ」と、オーナーの中村さん。「この車幅で街中を走ると、自然と運転が丁寧に、上手になります」。いや、確かにそうでしょうね……

ポルシェ911S(RS2.7仕様) (1973)
ポルシェ911S(RS2.7仕様) (1973)
メルセデス・ベンツ300SLクーペ (1955)
メルセデス・ベンツ300SLクーペ (1955)
このめくるめく未来感とゴージャスさ
このめくるめく未来感とゴージャスさ
シボレー コルベットC1 奥はフォード サンダーバード (共に1955)
シボレー コルベットC1 奥はフォード サンダーバード (共に1955)
アメリカン・マッスルカーが並ぶ
アメリカン・マッスルカーが並ぶ
シボレー コルベットC3(手前1975)とC2(奥1967)
シボレー コルベットC3(手前1975)とC2(奥1967)
フォルクスワーゲン タイプ1 1303Sカブリオレ(1977)
フォルクスワーゲン タイプ1 1303Sカブリオレ(1977)
右 ハマーH1 (2006)  左 トヨタ メガクルーザー (2000)
右 ハマーH1 (2006)  左 トヨタ メガクルーザー (2000)

それにしても、これだけの台数のクルマたち、後世に残されなければならない名車たちを、私費で保存されているのですから、もう尊敬以外にありません。
ここでしか会えない貴重なクルマに会うことができるトリノ・ミュージアム。併設のレストラン・コーニッシュでは、国宝・姫路城を眺めながら、神戸ビーフをはじめこだわりの食材を使った食事、またビヤガーデンやテラスBBQも楽しめます。
ぜひ一度お出かけください。

(ライター 小嶋)

※本記事は2023年5月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。

トリノ・ミュージアム

住所〒670-0017 兵庫県姫路市福中町51番地
ヘルメスビル7F(旧メガパーク)
電話番号079-224-2220
営業時間8時〜17時
定休日月曜日、火曜日(祝日等は営業あり)
アクセス姫路南IC下車、北へ10分
山陽本線「姫路駅」下車、徒歩13分
駐車場あり
HPhttps://www.torino-museum.com/
SNSInstagram https://www.instagram.com/torino_museum/

ライター 小嶋あきら

猫とベスパが大好きな、ちょっと写真も撮れるライター。前回の万博をおぼろげながらに記憶している、そんな世代です。こわい話は好きだけど実はかなり真剣におばけはこわいです。兵庫県西宮市在住。

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