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【丹波篠山】丹波篠山の秋、味わい尽くす「味まつり月間」の魅力の「きらっと」

今回甲南大学生が地域の魅力を発信するため現地へ向かいました。2025年4月に丹波国際博の開催も予定されている丹波篠山で日本一の秋の味覚を発見すべく、丹波篠山一大イベントである味祭り月間についてお話をお聞きしました。

丹波篠山の「味まつり月間」とは

丹波篠山では、秋になると、黒豆や栗、猪肉などの旬の食材が最盛期を迎えます。毎年10月から1か月間、「味まつり月間」が開催されます。このイベントでは、丹波篠山の新鮮な農産物や特産品を存分に楽しめるだけでなく、歴史ある町並みや紅葉の美しい景観とともに、丹波篠山の秋を満喫できる絶好の機会です。イベント期間中には、丹波篠山ならではの魅力的な祭りや文化的な催しが数多く行われています。

丹波の黒豆の歴史とその魅力

日本全国で知られる「黒豆」の中でも、粒が大きく、やわらかいことで有名な丹波篠山の黒豆。その歴史は江戸時代、篠山藩八上新村(現在の丹波篠山市日置)で始まります。この地の大庄屋・波部六兵衛は良質の黒豆を求め改良を重ね、「波部黒」を作り出しました。明治時代、後継者の波部本次郎が「波部黒」を博覧会に出品し、二等有功賞を受賞したことの功績により、品質の高い日置産の黒豆は宮中にも献上され、「丹波黒」として広く親しまれるようになりました。その種を原種として兵庫県農業試験場が「兵系3号」を開発し、現在では丹波篠山だけでなく全国各地で作られるようになったのです。

さらに、かの有名な某グルメ漫画で黒豆の枝豆として紹介されたことで、「黒枝豆」という新しい楽しみ方が全国に広がり、丹波篠山の黒豆はさらに注目を集めるようになりました。

たんなん味覚祭り

◎たんなん味覚祭りについて
たんなん味覚祭りは、今年で第36回目の開催となります。1998年に開催された「兵庫食と緑の博覧会」がきっかけとなり、黒枝豆・栗・松茸など現地の美味しいものが収穫されていたため、博覧会後も味覚祭りとして今もなお続いています。もともと丹南は篠山味祭りへの入り口のような存在で、たんなん味覚祭りに寄ってから篠山味祭りという流れで作られていましたが、篠山味祭りは交通量の増加による渋滞によってなくなりました。

たんなん味覚祭りの魅力の一つは、なんといっても丹波篠山の味覚を知るきっかけであることです。黒枝豆をはじめとして、お茶・ごぼう・あんいももちなど丹波篠山ならではの味覚を堪能できます。

また、たんなん味覚祭りはステージイベントや中学生以下を対象とした抽選会が行われており、子供の来場も多く幅広い世代の方達が楽しむことができます。

◎たんなん味覚祭りからのお願い
市として渋滞緩和のため公共交通機関の利用をお願いしています。自動車の利用はお控えください。

城東味まつり

城東味まつりは約20年前に始まりました。もともとは篠山城下町で開催されていた味まつりの第二会場としての役割を果たしていた城東味まつりでしたが、年々規模が拡大し、城下町の味まつりが開催を終了した現在では独立した味まつりとして独自のステージイベントや特産品を使った料理を販売しています。2024年の開催では、約4000人がこの城東味まつりに足を運んでいます。

◎城東味まつりの魅力について
味まつりのメインイベントと言えば新鮮な丹波の黒豆の販売です。毎年黒豆の販売には多くの来場者が列をなし、開場前から行列を作っており、昼頃には黒豆が完売していることが多いようです。枝付きの束だけでなく実だけをもぎったさや豆もその手軽さから人気となっています。

城東味まつりの魅力は、丹波の黒豆だけではありません。城東味まつりでは、黒豆食パンや黒豆納豆はもちろん、黒豆うどん・黒豆そば、黒豆プリン・黒豆ポン菓子と黒豆づくし。他にもしし汁や焼き餅など、丹波篠山の特産品をふんだんに使った料理がふるまわれています。味まつりは、「丹波篠山の特産品は枝豆だけではない」ということを知ってもらう大きな機会にもなっています。

また、城東味まつりと他の味祭りの最大の違いは、主催している地域の方々の意欲です。ステージイベントでは地域住民が出演するだけでなく、制作から音響、進行まで全てを担当しています。地域全体がノウハウを駆使して城東味まつりを盛り上げています。

【コラム】城東地区日置と石門心学・黒豆の歴史
現在の城東地区は篠山城の東側の意味ではなく、織田信長の命を受けた明智光秀の「丹波攻め」で有名な八上城の東の位置にあることを由来としています。室町時代に八上城主の家臣「波々伯部氏」が「波部」に改名。江戸時代には大庄屋として地方政治を行っており、八上新村の地名も日置村に改名されました。波部家の大きな功績は丹波黒大豆の原種とされる「波部黒大豆」の改良と、青少年や地域の人たちの学びの機会として京都から「石門心学」の学者を招聘して学舎「中立舎」を開設、学問の大切さを根付かせたことです。全国ブランド「丹波の黒豆」はこの日置に誕生した「波部黒大豆」が改良されたものであるゆえんを顕彰して「黒豆発祥の地」としています。

丹波篠山の魅力

丹波篠山の秋は、「味まつり月間」で黒豆や栗、猪肉といった秋の味覚を堪能できるだけでなく、伝統的なお祭りも多く開催されます。今回は、そんな丹波篠山をより深く味わうことができるおすすめスポットをご紹介します。

・黒豆の郷

「黒豆の郷」

黒豆好きにぜひ訪れてほしいのが「黒豆の郷」。
ここに来れば、丹波篠山の黒豆の魅力を存分に味わうことができます。
「黒豆の郷」では、新鮮な黒豆や黒枝豆を購入できるだけでなく、黒豆を使ったスイーツや加工品も豊富に揃っています。黒豆ソフトクリームや黒豆パン、黒豆コロッケなど、ここでしか味わえない限定メニューは黒豆好きにはたまらない場所となっています。

黒豆茶や黒豆を使った納豆も販売されており、家庭でも丹波篠山の味覚を楽しむことができます。五つ星ひょうごにも選定された黒豆食パンは、黒豆がぎっしり入っていて日本一重たい食パンと言われています。

黒豆の郷

住所〒6692203 兵庫県丹波篠山市吹新131
電話番号079-594-0900
営業時間10:00~16:00(祝日の場合は翌日お休み)
定休日毎週火曜日(祝日の場合は翌日お休み)
アクセス舞鶴若挟自動車道 丹波篠山インター下車約2分
JR篠山口駅から神姫バスに乗車し「四季の森会館前」で下車。徒歩6分。
駐車場あり
HPhttps://tamba96.com/

・春日神社秋祭り

春日神社秋祭り
春日神社秋祭り

篠山城下町の鎮守である春日神社では、毎年秋になると地元の伝統を受け継ぐ「春日神社秋祭り」が開催されます。
この祭りは、1661年から始まったとされており、350年以上の歴史をもつ、丹波篠山を代表する祭りのひとつです。9基の鋒山と4台の神輿、8台の太鼓みこしが篠山城下町を巡行し、春日神社に宮入りします。豪華な鋒山はもちろん、笛や太鼓の音色が響き渡り、城下町の賑わいと秋の深まりを感じられます。

丹波篠山国際博について

「大阪・関西万博」が開催される2025年、丹波篠山市では2025年4月1日〜2026年3月31日にかけて、「丹波篠山国際博 日本の美しい農村、未来へ」が開催されます。このイベントでは、魅力あふれる地域の資源を国内外に発信し、多くの方々にその魅力を届けることを目的としています。
丹波篠山市には、四季折々の自然や食文化、歴史的な街並み、丹波焼の体験、伝統行事など、世界に誇れる魅力がたくさんあります。黒枝豆やぼたん鍋といったグルメ、桜街道やホタルの幻想的な風景を楽しむだけでなく、伝統工芸や地元の文化にも触れることができます。期間中は、市内のどこかで常にイベントが開催され、訪れるたびに新しい発見があるのではないでしょうか。

最後に

今回は味祭り月間についてフォーカスして取材してきましたが、丹波篠山は他にも、デカンショ祭りやABC丹波篠山マラソン、祇園祭・水無月祭等々の山車が繰り出す氏神様の祭礼、文化祭や各種の音楽祭など、年中通して行事を行っています。「また行きたい」「関わってみたい」と思わせる丹波篠山市の魅力を、ぜひ体感しに行ってみてはいかがでしょうか。自然、食、文化が融合した特別な体験があなたを待っています!

※この記事は甲南大学と神姫バスの連携プロジェクトとして甲南大学生が取材し、地域の魅力を発信しています。

(編集部 鴨田、吉元、野村、鈴木、坪内)





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