記事・読み物
トラベル・ラボからはじまる、植物と私の新しい関係。

はじめに
「コトのしおり」はLocalprimeが企画・主催したイベントの様子をお伝えするコラムです。
2025年1月19日に開催されたTravel Labのワークショップは、今年から植物を育てたい方にピッタリの「おうち植物の始め方~植物の基礎知識~」。講師は、兵庫県で苔の研究を行っている「兵庫苔ラボ」の増田さんです。苔は環境変化に敏感で、繊細な植物。苔の専門家である増田さんは、植物全般の生育環境を幅広く理解している「植物の専門家」でもあります。今回は、増田さんに販売店や専門書では学べない「上手なおうち植物の育て方」を習いました。


はじまりのことば
急激な環境変化に弱いんです。植物も、人間も。
今回の参加者は7名。まずは簡単に、全員の自己紹介からワークショップはスタートです。参加理由は人それぞれですが、皆様に共通した悩みはやはり「結局、枯らしてしまうこと」。増田さん曰く、一度枯らしてしまうとそのあと植物を育てていくことをあきらめてしまう人が多いとのこと。最近は100円均一などでも簡単に手に入るものだからこそ、「誰でもできるのに枯らすなんて、自分には向いていないのかも」「ネットで情報収集して慎重に育てていたのに、枯らしてしまった」「サボテンでさえも枯らしてしまった。ほかの植物なんて絶対無理だ」と思い悩んでしまう傾向があります。
今回のワークショップでは、この「枯らしてしまう不安」から解放されて、植物を長く育てていくために大切なコツを増田さんのオリジナル資料を用いながら説明していただきました。
まず心に留めておくことは、観賞用のおうち植物は「環境の変化に弱い」ということ。「調子が悪そうだから外に出そう」とつい思ってしまいますが、急激な環境や温度の変化は植物にストレスを与えます。家の中なら徐々に窓際に寄せてみる、お店で買って持ち帰る際には、紙や緩衝材で包み込むなどして環境に慣れさせる工夫をすると、植物に負担をかけにくくなるそうです。


にぎわいのこえ
大切なことは、「ふれる」という対話でした。
100円均一の苗を長く育てるコツについてもレクチャーがありました。増田さん曰く、100円均一の苗コーナーは「宝の宝庫」。ただし、葉の状態をよく見るなど選ぶ際には目利きが必要です。また、購入した植物がどこで自生していたのかを知ることがとても大切。例えばポトスなら、インターネットで「ポトス」+「自生地」で画像検索。「なるほど、こういう場所で生きていたのか」とイメージで覚えるのが効果的です。温度や水をあげる量を数字で管理しようとすると、厳密になりすぎて育てる側のストレスになってしまうこともあります。
そして、最も大切なことは「自分の手でふれて、生き物の感覚を感じ取る」こと。例えば葉っぱをさわってみて「今日はいつもより葉がしっとりしているなあ、調子いいのかな。」と肌感覚で確かめることが大切。その際に、事前に調べた自生地のイメージを思い出し「もともと水の多い場所で育っていたから、ちょっと多めに水をあげておこう。」と自生場所に生えていた理由を考えながら育てていくと成功しやすいそうです。



あとがき
ワークショップの終盤には、質問タイムが設けられました。日頃の疑問・悩みを直接専門家に相談できるというのも、ワークショップならではの醍醐味です。参加者の皆様からは「植物に関する知識が増えて、育てるモチベーションが上がった。」「こんなにケアして育ててあげないといけなかったんだ、ということに気が付いた。」など様々な学びや発見があったという声が寄せられました。
参加いただきました皆様、イベント開催にご協力いただいた「兵庫苔ラボ」の増田さん、ありがとうございました。
Localprimeでは今回のような日常生活を豊かにするイベントや、気軽に日本文化を学べるワークショップ、地元兵庫ならではのイベントなど、ここでしか体験できないこだわりの詰まった企画を随時開催しています。
どうぞお見逃しなく。


※本記事は取材時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。
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