『神戸ワイナリー（農業公園）』（以下『神戸ワイナリー』）があるのは、神戸の中心部・三宮から車で約30分のところ。神戸市西区の押部谷（おしべだに）という場所の小高い丘の上に立つ、甲子園球場約8個分の広い敷地をもつ施設です。公共交通機関で行く場合は、神戸市営地下鉄「西神中央駅」からバスで約20分。120系統もしくは27系統のウィング神姫は、『神戸ワイナリー』の駐車場内に乗り入れとなるので入り口に近くて便利です。

「ワイナリー」とあるように敷地内にはブドウ畑やワイン工場があり、神戸産のワインが製造されています。『神戸ワイナリー』でワインづくりが始まったのは、1983年。当時の神戸市長だった宮崎辰雄さんが神戸の特産である神戸牛のPRのため、作ってみようと提案したのがワインでした。

神戸市西区や北区のように雨が少なく、日当たりが良い瀬戸内式気候は、ワインづくりにぴったりの場所で、『神戸ワイナリー』をはじめ、西区と北区の契約農家でワイン専用のブドウづくりがスタートしました。

契約農家もヨーロッパでブドウの栽培方法を勉強しに行ったこともあり、神戸で栽培される品種はヨーロッパ系のブドウが中心。収穫場所から工場まで近いため、フレッシュな状態のブドウを使ってワインがつくれるのが、『神戸ワイナリー』のワインのおいしさの理由です。

『神戸ワイナリー』のワインショップで販売されているワインの中で、人気の商品を紹介します。

ワイン初心者の方には、『神戸ワイナリー』の定番『神戸ワイナリー セレクト』シリーズ（各1,650円）がおすすめ。アルコール度数も11〜12度ほど。軽い口あたりで渋みもなく、初めてでも飲みやすいワインです。

ワイン好きの方におすすめしたいのが『ベネディクシオン』（各3,520円）。数ある畑の中で最も品質の高い畑で収穫されたブドウを使い、さらに手作業で状態のよいものだけを選別して樽発酵させてつくるこだわりのワインです。ちなみに2016年産の赤ワインは、2019年に大阪開催されたG20サミットの晩餐会でも提供されたことで話題となりました。

プレゼント用のワインをお探しなら、ラベルがかわいい『ねこと暮らす』シリーズ（各2,800円）はいかがでしょうか。コンセプトは、「ねこと暮らす、穏やかで幸せな1日をイメージしたワイン」。『草原のベンガル』、『昼下がりのマンチカン』、『夕暮れのシャム』、『真夜中のペルシャ』の4種類あるので、どれにしようか迷ったら、スタッフに好みの香りや味を伝えて相談してみましょう。

ワインショップではワインに合うおつまみも販売しています。神戸ワインを使用した缶つまや、レアチーズケーキはもちろん、店頭には神戸の人気観光スポットの一つ「六甲山牧場」のチーズも並んでいます。ワインと一緒にお土産に、ぜひどうぞ。

『神戸ワイナリー』といえども、ワインだけの施設ではありません。園内にはバーベキュー会場や遊具がある広場、ゴーカート、パターゴルフができるスポットなど、子ども連れのファミリーが楽しめる場所もたくさんあります。ペットを連れての入園もOKなので、愛犬とのおでかけ先候補にもぜひどうぞ。

バーベキュー場は、屋根付きで雨の日でも安心です。食材の持ち込みもでき、手軽にバーベキューを楽しみたい方向けの手ぶらプランもあります。メニューの中には神戸産の牛肉や朝採れ野菜も。もちろん、神戸ワインも飲むことができるので、お肉とワインで乾杯するのもいいですね。

KOBE WEST
営業時間：11:00～17:00（L.O.16:00）※3時間制（準備片付け含む）
営業日：土・日曜、祝日
※平日は団体のみの完全予約制（持込利用50名様以上、セットメニュー注文30名様以上）
料金：手ぶらプラン2,500円～（1人）、持込みプラン1,100円～（1人）
注意点：ペット同伴はできません
詳細はこちら　https://kobe-bbq.jp/

そのほか、園内には「ワイナリーカフェ」も併設されています。メニューには神戸ワインを使用したビーフシチュー、神戸の人気店「森谷商店」のコロッケやミンチカツもあり、大人から子どもまで料理を楽しめます。

ワインの仕込み時期になると、園内のあちこちからブドウのいい香りが漂う『神戸ワイナリー』。入園料、駐車料金も無料で、お弁当の持ち込みもできるため、レジャーシートを広げて休日を満喫する家族連れの姿も見られます。とても広い敷地内は、のびのびと過ごすことができる密にならない遊び場。自然に囲まれた場所でゆっくりしたい方にもおすすめのスポットです。

（ライター　中田／ウエストプラン）