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JR塩屋駅で現地集合!イマドキの地域密着の日帰りツアー
不便なのになんだか楽しそう!塩屋の魅力を深く知りたいけど、どこからどうやって?そんな時におすすめしたいのが、地元ガイドとの「塩屋まち歩きツアー」です。
「初めて訪れたのに、知り合いがたくさんできました」
「昭和にタイムスリップしたみたい」
「わたしも塩屋に住みたくなった!」
という声が挙がる理由は、塩屋の街を愛しているガイドのたけもと すみれさんが、地元の店や人などたくさんの出会いをつなげてくれるからなのでしょう。
「有名な観光スポットもいいけど、地元の人たちとの小さな出会いは旅をもっと深めてくれるのよね」。
すみれさんに案内されて、とうふ屋のおじさんと話し込んだり、街の人が集う散髪屋さんをのぞいたり、「住むように旅をする」ひと味違うツアーを体験してみませんか。
地元ガイド、たけもとすみれさん
塩屋在住、この街を心から愛している。海外旅行ツアーコンダクターの経験を生かして、塩屋の街、人、おいしい食べ物を紹介してくれます。
のり工場での試食、漁港と海と山の景色を堪能できる秘密のスポット、揚げたてコロッケや豆腐スティックなどのフードホッピング・・・こころとおなかを満たしてくれるツアーです。
塩屋漁港散策
潮風に吹かれて、海と山をひとりじめ
防波堤の上、釣り人の横でじっーと魚を待っているのは白サギ?「ここはね、動物たちものんびりなのよ」。
瀬戸内のおだやかな海、六甲山からつづく緑の風景を眺めて、しばらくボーっとしてみるのもいいですね。
のり工場
「お父さんとこは何代続いてるの?」
「源平の一ノ谷の合戦の頃、という話もあるなぁ…」
※歴史のお話は諸説あるようです。
のり採集の船が停泊し、漁師さんたちが働く姿も塩屋ならでは。12月から桜の季節までがのり漁のシーズンです。
運がよければ、霧につつまれた朝の風景や、代々つづく漁師さんから教科書にも載っていないお宝話が飛び出すかもしれません!
ここで塩屋漁港でとれるのりをご試食いただけます!おすそ分け販売だからとってもお得です!
★のり漁のオンシーズンには、のり加工工場も見学できます。
★須磨と塩屋では、漁の手法やお祭りのスタイルも異なるそうです!
ほんもの豆腐と、おじさんの笑顔に会いに行く『田仲とうふ店』
次に案内してくれるのは田仲とうふ店です。路地の先に見えてくる、昭和の風情ただよう店構え。田仲とうふ店のオーナーさんが人なつっこい笑顔で迎えてくれます。
初めて出会ったのに、なぜか懐かしくて「ただいま」と言いたくなるようなお人柄。
「田仲さんは、子育て支援のフードサポートをしたり、橋の手すりを作ってくれたり、いつも塩屋のみんなのこと考えてくれるんよ。街のヒーローみたいな存在やね」と案内ガイドのすみれさんが凄く嬉しそうな笑顔で紹介しました。
添加物を一切使用していない、作りたて豆腐や厚揚げのおいしさは感動もの!試食した取材班も購入しました。
「おまけしとくわな」とがんもを多めに入れてもらって、思わず子どもみたいに「ありがとう」とうなずいてしまいました。
近所に住む女子大生は時間が空く度に、田仲さんのお店でボランティアとして手伝っています。「田仲さんみたいな優しい人ばかりです!凄くいい町なので離れたくないです!」と塩屋愛を笑って語ってくれました。
わいわいガヤガヤ、地元住民に愛されている理髪店『理容キタガワ』
ここになぜか毎日やってくるおじさん、マンガだけ読みにくる小学生。理容キタガワにぎわいの理由を探ってみよう!
「その街のことを知りたいなら、散髪屋さんに行ってみるのがいちばん」。すみれさんに連れられて店に入ると、そこは昭和レトロそのもの。
100年以上つづく理容キタガワは、「用もないけど立ち寄るのが普通」と街の老若男女が集う場所なのです。
おやつを食べながらじゃれ合う小学生たち、店主と競馬の話で盛りあがるお父さん、「襟足だけカットにして」とわざわざ急な坂を下って立ち寄るおばあさん。ふと気がつくと、自分もそんな日常風景の一部になっていたりして。塩屋のまちは、知れば知るほど奥深いです。
当日取材班はお店からイギリス式ミルクティーいただきました!まるで紅茶専門店みたいな味わい、ものすごく美味しかった!気になる方はぜひレシピを聞いてみてください。
塩屋愛が溢れる!『オリジナルプリント工房 バンブー』
「塩屋が大好きで、移り住んでくる若い人が増えています。」そう語る『オリジナルプリント工房 バンブー』代表土井さんもその一人。塩屋のまちを楽しんでもらおうと、町の方々や商店会と協力し、地元の人気ねこ、ナンデスくんTシャツや、塩屋手ぬぐいや塩屋バッグの制作を行い、塩屋のアーティストのポストカードなども販売しています。
『オリジナルプリント工房 バンブー』は老若男女問わず、気軽に立ち寄れる店で、たとえばおばあちゃんたちからたくさんの山椒の葉や入浴剤をくださったり、手料理をわけてくださったり、裏山でとれたタケノコを大量にいただいたり。「いま何時ですか?」と立ち寄る小学生や、8匹くらいのワンコが店先で寝転んだりする日もあったり。塩屋は日々ほっこりとさせてくれるまちです。
塩屋番外編 編集部のおすすめ
昔ながらの街並みが残る塩屋。せまい路地だから、通り過ぎるときに自然と「こんにちは」となるのです。
さらに旧グッゲンハイム邸をはじめ、異人館めぐりもお楽しみの一つ。古くから異文化や多様性を受け入れてきた歴史があるから、初めて訪れる人にも心地よい街なのでしょう。
さて、こんな素敵なまちには、編集部のとっておきのお店をご紹介します!
蓮の花
親子二人三脚で経営している、昭和レトロな雰囲気が漂うカフェ『蓮の花』の、絶品ミックスサンドイッチはおすすめ。お母さんがていねいに作られたお味にほっこりさせられます。夜は息子さんと交代しておしゃれなバーになります。
蓮の花
住所 兵庫県神戸市垂水区塩屋町3丁目10−11(塩屋駅から徒歩5分)
Ryu Cafe(リュウ カフェ)
台湾スイーツと台湾茶、ランチも楽しめる人気の古民家カフェ『Ryu Cafe』。Local Prime編集部のイチオシは豆花(トウファ)です!原材料の豆乳は、もちろん田仲とうふ店のものです。フルーツなどトッピングして、ほんのりやさしい甘さととろける杏仁豆腐のような食感が癖になりそう。台湾茶の香りとともに、静かでアジアの異国情緒ただようお店です。
Ryu Cafe
住所 兵庫県神戸市垂水区塩屋町3-8-4(塩屋駅から徒歩5分)
電話番号 079-336-0457
Instagramはこちら
魚一商店
塩屋駅出口すぐ目の前にある魚屋『魚一』では、「ひる網」という上がったばかりの魚をぜひ!お刺身、煮魚、お寿司、どれもお手頃価格でおいしいから迷ってしまいます。
魚一商店
住所 兵庫県神戸市垂水区塩屋町3-6-12 花岡ビル102(JR塩屋駅北口からすぐ)
メッセージ
塩屋駅ですみれさんと別れ、帰路の電車に揺られながら「いい一日だったなぁ」と目をつぶりました。
浮かんでくるのは、キラキラ光る海の風景、田仲とうふ店や理容キタガワの人たち、揚げたてのコロッケ、おいしいサンドイッチとコーヒー……
異国文化を受け入れてきた塩屋。訪れる人を温かく迎え入れるその包容力には、しみじみと感じるものがあります。
「塩屋が大好きだから」と話す人たちの顔を一人ひとり思い出しながら、自分もいい笑顔になっている気がしました。
(文・写真/Local Prime編集部)