加東市のやしろショッピングパークBioに隣接するサツマイモ畑で「Bioファーム〜収穫体験〜」が2025年10月19日(日)に行われました。同年5月に開催された「さつまいも株オーナー募集」で自ら植えたサツマイモを収穫する体験です。この日を楽しみにしていた親子連れらが約50組も参加し、にぎやかな雰囲気に。地域の水資源やSDGsに触れ、慣れない農作業に戸惑いながらも笑顔あふれる収穫体験となった様子をレポートします。
今年5月11日(日)に「泥んこサッカー IN 加東市」と合わせて「さつまいもの苗植え体験」が行われました。苗植え体験は、1区画10株(3000円)のサツマイモ苗のオーナーとなり成長を見守ろうというもの。そして、2025年10月19日に収穫の日を迎えました。
苗植え体験の様子はコチラの記事を参照ください。
別記事:泥んこサッカー&さつまいもの苗植えイベントに密着(東条川疏水2025①)
	前日からの雨予想にヤキモキさせられ、苗植えの時の泥んこサッカーのように泥まみれになるのを心配しながらも、当日は曇り空の農作業日和。畑は程よく湿り、サツマイモを掘り起こすには、ちょうど良いコンディションでした。
	スタッフらが、事前に葉やツルを刈り取り、どこに植わっているかわかりやくしてくれています。体験時間は10時、11時、13時、14時からの計4回。苗植えをしたオーナーさん(無料参加)の37区画に加え、フリー区画では2株500円で収穫できる当日参加OKのイベントです。
	オーナーさんは地元加東市や北播磨の人はもちろん、神戸からの参加者もいて、年々知れ渡ってきた感があります。当日参加者には、長靴や軍手などの準備をバッチリそろえて来られるグループや、申込をしてから帰宅し着替えて来る人がいるほど。オーナーさんと合わせ、約50組が参加されました。
	今回も泥んこサッカーや苗植えの時にサポートしてくれた女子フットサルチーム「アルコ神戸」の選手たちが参加してくれています。日本女子フットサルリーグの初代王者であり、シーズン3連覇を達成するなど数々の優勝経験を誇る強豪チーム。シーズン中にも関わらず参加してくれ、会場を盛り上げてくれました。
	サツマイモ掘りは、ある程度力が必要ですが、慣れてくれば難しさよりも楽しさが増してくる作業。収穫の手順をスタッフに教えてもらいながら、自分たちが植えたサツマイモを掘り起こしていきます。
	サツマイモを傷つけないよう慎重にまわりから掘り進め、土を除き、根をたどって引き抜けばサツマイモがゴロゴロ。あちらこちらで喜びの声が飛びかいます。
	力を込めて引き抜いて「採れたぁ〜!」と歓声。
	「いっぱいとれたよー」と見せてくれる子も。
	
	立派なサツマイモとの記念撮影にも快く応じてくれます。
	
	「おっきいでしょ!」と自慢げに見せてもくれます。
	
	とにかく、大人も子どもスタッフも楽しそうです。
	
	小さな子たちが黙々と懸命に掘り進める姿にもほのぼのとします。
	店で売られているサツマイモと比べれば形は不揃いですが、これも自分で植えて掘り起こす楽しみというもの。特に大きなサツマイモを見つけた時は、格別です。
	回毎に最重量のサツマイモを掘り起こした人には景品が用意されていました。大きなサツマイモを掘り当てた人は随時、計量コーナーへと持っていきます。
			記録は、次々と塗り変わり、最重量は2kg超え!
優勝者には、アルコ神戸の選手から記念品が贈呈されました。
			
			楽しいのはさつまいも掘りだけではありません。奮闘する子どもたちの姿を写真に残すのにも大忙しです
	
	自分の区画の収穫を終えれば順次撤収です。豊作で重たそうです。
	手には持ちきれず、ダンボール箱や大きな袋にいっぱいのサツマイモ。
「しばらくは、サツマイモには困りません」との声も。
			子どもたちに「サツマイモで何を作ってもらいたい?」と聞いたところ、1番人気は大学イモ(筆者当日調べ)。他には、焼き芋、天ぷら、芋ご飯など。ニコニコ話してくれる姿に、さらにおいしそうに感じました。
	「今日の感想は?」の問いには、みな一様に「楽しかったぁ」のひと言。
帰り際に聞いた子どもさんからは「でも、重たい」と。これも、喜びの言葉に違いありません。
	会場脇では、焼き芋の販売コーナーがありいい匂い。季節の作物のありがたみを感じるひとときです。
	
	この日は、やしろショッピングセンターBio、にぎわい交流施設halk(ハルク)周辺でイベントが開催されていたこともあり、そこで知った当日申込者を含め、約50組が参加してくれる想像以上の大盛況でした。
	農業体験の魅力を多くの人に感じてもらえたのでないでしょうか。
			ここ加東市や小野市・三木市の農業を支える水資源を担っているのが東条川疏水。鴨川ダム(東条湖)や昭和池などに蓄えた水を約3,000ヘクタールの農地に届け、水道水としても利用している世界的にも珍しい仕組みです。豊かな恵みをもたらし、地域の生活を支えてくれる重要な資産なのです。この日、サツマイモを収穫する喜びを体感した子どもたちは、米や他の作物を育む大切さや東条川疏水の重要さに気付き、守っていってくれることでしょう。
	今回は、2025年大阪・関西万博に合わせて兵庫県が取り組む「ひょうごフィールドパビリオン」のSDGs体験型地域プログラム「見て!動いて!味わって!東条川疏水博士になろう!」を通じ、北播磨地域はもちろん近隣地域や全国に向け、農業や生活における水の関わりやそれにまつわる先人の知恵を学ぶプログラムのひとつとして開催されました。東条川疏水ネットワーク博物館や今回主催の「北播磨地域の活性化推進研究会」では、今後も大人から子どもまで楽しめるイベントを企画しています。
気になる人は、加東市観光協会や東条川疏水ネットワーク博物館の公式サイト・SNSに情報が掲載されているのでフォロー・閲覧をおすすめします。 当サイト(ローカルプライム)でも、参加者募集をはじめさまざまな情報を発信しているのでチェックしてみてください。
※この記事の情報は2025年10月の情報です。