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遊んで学べる“エンタメ感”満載の 【尼崎城】で遊びつくそう!
阪神電車「尼崎」駅から南へ歩いていくと、ビルが建つ街並みの中、突如現れる『尼崎城』。白い壁に新しい屋根瓦が目を引くお城は、近年再建され、尼崎の新名所になっています。この『尼崎城』では、江戸時代に築上された『尼崎城』の当時の世界が学べるほか、バーチャル体験ができる楽しい展示もたくさん。家族連れやグループ、デートにもおすすめのスポットです。
お城の中を見てみよう!
順路は、エレベーターで5階まで上がり、1階ずつ順番に降りていきます。5階「わがまち展望ゾーン」では、窓から見える尼崎の街並みと可動式のタブレット端末に映し出される江戸時代の城下町を比較して見ることができます。
尼崎が生んだ城郭画家の展示コーナー
4階「ギャラリーゾーン」では、全国各地の城郭を描いた画家、荻原一青の作品が展示されています。日本の伝統技法「注染」で染め上げた手拭いは、一枚一枚デザインや色合いが違うのが特徴。大変温かみを感じる作品です。
人気のなりきりコーナー
3階は「なりきり体験ゾーン」。金のふすまを背景に自由に記念撮影が楽しめます。
兜&陣羽織、忍者、武士、お姫様などたくさんの衣装に、どれを着ようか迷うほど。
大人用、子供用サイズを用意してあるので、親子でいろんなポーズの撮影が楽しめるのも魅力です。
剣豪目指して、いざ挑戦!
2階「尼崎ゾーン」は、遊びながら学べる楽しいエリア。楽しい仕掛けがいっぱいの展示に、時間も忘れてつい夢中になってしまいます。侍道場「剣術体験」では、夢中で刀の持ち手を振り回し、画面に出てくる竹やワラを斬りました。
「鉄砲体験」は、クイズや早撃ちを競います。意外と難しく、こちらも高得点に一歩届かず。かつて鉄砲や刀で戦っていた昔の人達の苦労をしみじみ感じました。
バーチャルで見る尼崎城のストーリー
「尼崎城VRシアター」では、尼崎が誇る人間国宝、桂米朝さんのご子息で落語家の桂米團治さんのナレーションで、当時の尼崎城や城下町の様子がリアルに蘇ります。幅約10mのスクリーンに映し出される映像は、大変迫力があり、わかりやすいので子供さんでも興味深く楽しめる内容でした。
映像の展示やショップも
1階「まちあるきゾーン」は、床一面に映像が映し出され、空から現在の街並みを映した「尼崎空中さんぽ」などが楽しめます。また、正面奥には、江戸時代に大覚寺の住職がお城へ登る際に使用した駕籠を修復したものが飾られています。
お菓子や手拭いなど、お気に入りのお土産が見つかりますよ。
『尼崎城』の歴史
大坂夏の陣後、江戸幕府は、大阪を直轄地として西国支配の拠点とするため、1617(元和3)年、譜代大名の戸田氏鉄(うじかね)に尼崎城を築城させ、大阪の西の守りとしました。尼崎は大阪に近く、また西国の海陸交通の結節点にあたるため、幕府は軍事的、経済的にも重要な地と考えていました。
数年の歳月をかけて築城された『尼崎城』は、現在の北城内、南城内の約300m四方、およそ阪神甲子園球場の約3.5倍に相当する広大なものでした。
幕府は一国一城令を推し進める一方で、尼崎には5万石の大名の居城としては大きすぎる城をあえて造らせたことなどから、幕府がいかに『尼崎城』を重要視していたかが伺えます。
築城工事と同時に、城下町の整備も開始。多い時には、2万人近い人々が暮らす、阪神間随一の城下町として大いに栄えました。
約250年もの威容を誇った『尼崎城』ですが、江戸時代が終わり明治時代になると、その役割を終え、1873(明治6)年に廃城しました。
市民の熱い思いで再建した『尼崎城』
家電量販店旧ミドリ電化の創業者、安保詮(あぼあきら)氏は、「創業の地に恩返しがしたい」と、約12億円の私財を投じて尼崎城天守を建設し、尼崎市に寄贈されました。
また、賛同した市民や尼崎を愛する人たちからも寄付が寄せられ、「一口城主」や「一枚瓦」などで寄せられた寄付額は、約2億円にもなりました。
入り口付近には、寄付された多くの方々の「一口城主芳名板」が設置しています。
『尼崎城』は、これからも新しい発想で面白い展示や楽しい企画に取り組んでいくそうです。ぜひ一度、『尼崎城』を訪れてみませんか?
(ライター ako)
※本記事は2023年10月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。
尼崎城
住所 | 兵庫県尼崎市北城内27 |
電話番号 | 06-6480-5646(尼崎城址公園管理事務所) |
営業時間 | 9時~17時(最終入場は16時半) |
定休日 | 月曜日(祝日の場合は営業、翌日休)、 年末年始 ※詳細はHPまたはお問い合わせください |
アクセス | 阪神電車本線「尼崎」駅から徒歩約5分 【車の場合】(大阪方面から)阪神高速1号線環状線「各IC」から 阪神高速3号神戸線「尼崎東IC」まで約20分 (神戸方面から)阪神高速3号線「生田川IC」から 阪神高速3号神戸線「尼崎西IC」まで約20分 |
駐車場 | 20台(うち身障者用2台)/1時間400円 ※数に限りがありますので、公共交通機関でお越しください |
HP | 【公式】尼崎城|現代に蘇った尼崎城の楽しみ方 (amagasaki-castle.jp) |
ライター ako(あこ)
兵庫県生まれ、兵庫県育ち。美容師兼ライターをしています。趣味は、映画や旅行、美術館巡りなど。兵庫県は、オシャレで都会の顔もありながら、山や海など自然に恵まれた地域もあって、魅力がいっぱい。最先端の流行のものから伝統ある歴史的なもの、ちょっとマニアックなスポットなどを楽しくご紹介できたらと思います。