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【姫路】姫路城を眼下に建つ、二千有余年の歴史ある『廣峯神社』でパワーをいただく

『牛頭天皇総本宮 廣峯神社(ごずてんのうそうほんぐう ひろみねじんじゃ)』

姫路城築城の際、北の基準とされた『牛頭天皇総本宮 廣峯神社(ごずてんのうそうほんぐう ひろみねじんじゃ)』(以下『廣峯神社』)。その歴史は古く、二千有余年前まで遡ります。国指定重要文化財の本殿・拝殿はじめ、数々の境内社など重要文化財がそこかしこに見られ、息をのむばかり。 境内で行われるさまざまな祭典や陰陽九星詣りなど、人々の心を惹きつけてやまない『廣峯神社』をご紹介しましょう。

『廣峯神社』へのアクセスは?

『廣峯神社』の入り口、大鳥居の前

JR姫路駅と山陽姫路駅の間にある姫路駅北口から神姫バスに乗ること約20分。姫路競馬場前バス停で下車し、北へ3分ほど歩いた先の右側にあるタクシー会社でタクシーに乗車し約10分山道を移動すると、『廣峯神社』の入り口、大鳥居の前に到着です。気候や天候の良い時期は、ハイキングを兼ねて徒歩もおすすめです。姫路競馬場前バス停からそのまま北へ道なりに50分ほど。1本道なので迷うことはありません。

大鳥居のすぐ手前右側に駐車場

車の場合は、大鳥居のすぐ手前右側に駐車場が用意されています。播但連絡有料道路花田ICから約30分ほどです。

本殿ではお礼を、本殿裏では自身のお願いを

左大臣、右大臣を祀る随神門(姫路市指定重要文化財)は、1697年に再建されました
左大臣、右大臣を祀る随神門(姫路市指定重要文化財)は、1697年に再建されました

大鳥居をくぐり、舗装された通路をまっすぐ進みます。周りに茂る森の木々のせいか、空気感が変わり、鳥のさえずりや涼やかな風がとても心地よいのです。そのまま歩くこと約10分。随神門が見えました。更に神聖な霊域へと石段を登ります。

宝篋印塔(国指定重要文化財)/総高208.3cm、鎌倉時代後期
宝篋印塔(国指定重要文化財)/総高208.3cm、鎌倉時代後期

石段の途中、随神門の少し手前で右奥に目をやると宝篋印塔(ほうきょういんとう)があります。基壇には蓮弁、基礎には格狭間、塔心の四面には胎蔵界の四仏を表す種子が刻まれているのがわかるでしょうか。じっくりと見てくださいね。

1626年に再建された拝殿(国指定重要文化財)
1626年に再建された拝殿(国指定重要文化財)

まず初めに日頃の感謝をお伝えします。拝殿へ続く階段を上がり、正面の神殿に向かって二礼二拍手一礼。参拝後、拝殿、奥の本殿は、神様に失礼がないように拝見しましょう。

本殿裏
本殿裏

こちらの本殿は、裏側から日々のお願いから特別なお願いができます。九星詣り(裏参り)は、陰陽道を用いた九星の守護神にお祈りする『廣峯神社』の独特な参拝方法です。
陰陽九星詣りの方法をご紹介しましょう。

『九星詣りセット』左から「九星祈願札」「九星御幣」「九星お守」
『九星詣りセット』左から「九星祈願札」「九星御幣」「九星お守」

社務所で『九星詣りセット』を拝受し、九星祈願札の裏にお願い事を書きます。

軍殿八幡社/姫路市指定重要文化財
軍殿八幡社/姫路市指定重要文化財

本殿と本殿右側にある軍殿八幡社の間から裏に回り、自分の運命星の穴の前に立ちます。

お賽銭と共に九星祈願札を穴に投げ入れます
お賽銭と共に九星祈願札を穴に投げ入れます

一礼後、九星祈願札を穴に入れ、穴に顔を近づけてお願い事を3回ささやきます。そして最後に一礼。

拝殿後方には、七社の摂社・末社

拝殿後方には、七社の摂社・末社(全て姫路市指定重要文化財)があり、厳かな雰囲気です。一社一社、順番に心を込めて参拝しましょう。

一年を通して行われる神事やお祭り

秋の実りを感謝する品々が並びます
秋の実りを感謝する品々が並びます
優美な舞にうっとり。危うくシャッターチャンスを逃しそうに
優美な舞にうっとり。危うくシャッターチャンスを逃しそうに

本殿裏から正面へ戻ると、秋の実りに感謝して本殿にお供えがされ、雅楽が流れています。なんと、巫女さんの舞が奉納されるという場面に遭遇し、感動!

さまざまな祭典

『廣峯神社』では、一年を通して、さまざまな祭典が行われています。中でも4月に行われる「御田植祭」「祈穀祭」は、姫路市の無形民俗文化財に指定されています。ぜひ拝見したいものですね。

写真提供:『廣峯神社』
御田植祭(4月3日)/日本の伝統を現在に伝える優美なお祭り
写真提供:『廣峯神社』 御田植祭(4月3日)/日本の伝統を現在に伝える優美なお祭り
写真提供:『廣峯神社』
薬師祭(7月18日)/薬師如来(素戔嗚尊の化身)の鎮座縁日のお祭り
写真提供:『廣峯神社』 薬師祭(7月18日)/薬師如来(素戔嗚尊の化身)の鎮座縁日のお祭り
写真提供:『廣峯神社』
御柱祭(11月15日)/夕刻に行われる、幻想的で神秘的なお祭り
写真提供:『廣峯神社』 御柱祭(11月15日)/夕刻に行われる、幻想的で神秘的なお祭り
恵美須祭(1月10日)/恵美須様は御神徳あらたかな神で、蛭子社(姫路市指定重要文化財)に祀られています
恵美須祭(1月10日)/恵美須様は御神徳あらたかな神で、蛭子社(姫路市指定重要文化財)に祀られています

祭典ご参考

『廣峯神社』と軍師・官兵衛

拝殿左隣にある官兵衛神社(ご祭神:黒田官兵衛)
拝殿左隣にある官兵衛神社(ご祭神:黒田官兵衛)

黒田官兵衛の祖父・重隆が備前福岡で仕官できず播州姫路に移り住み、『廣峯神社』の社家(御師)と出会い参拝したのが、黒田家とのかかわりの始まりといわれています。やがて社家たちは、度々参拝する聡明で人柄も良い重隆を助けたいと、「神社のお礼と一緒に黒田家秘伝の目薬を配りたい」と申し出ます。目薬はたいそう評判となりよく売れ、黒田家は財を成し、武家らしく身を構えることができるようになりました。その後も、『廣峯神社』との関係は続きます。

祭壇中央に祀られているのは、官兵衛ゆかりの赤合子形兜(レプリカ)、藤の花(有岡城幽閉中、咲き誇る藤を見て勇気を得たといわれている)、クロス
祭壇中央に祀られているのは、官兵衛ゆかりの赤合子形兜(レプリカ)、藤の花(有岡城幽閉中、咲き誇る藤を見て勇気を得たといわれている)、クロス

『廣峯神社』で知識を得、社家から学んだ官兵衛は、稀代の軍師として有名です。官兵衛神社は、人々に知恵を授ける「知恵の神様」、祈りで幸福に導く「許しの神様」、生涯光姫のみ愛し続けたことから「夫婦円満の神様」として祀られています。

『廣峯神社』のパワーを拝受

『廣峯神社』と『官兵衛神社』の御朱印をいただきました。
『廣峯神社』と『官兵衛神社』の御朱印をいただきました。
お守り

お守りも豊富なデザインに目移りしそうですが、「これだ!」と自分がピンときたものを拝受してみてはいかがでしょう。御朱印やお守りは、目にするたびに『廣峯神社』のパワーをいただけるような気持ちになりますね。

随神門

随神門からは、姫路の街が見渡せます。古人(いにしえびと)はここから景色を眺め、何を想ったのだろうかと考えるだけで、わくわくします。本殿を後にしながら大鳥居へ戻る途中の公園で、植樹された「目薬の木」を見つけました。スッと空に幹が伸び、豊かな緑の葉が優しく揺れています。まるで「また、おいで」と手を振られているような気がしたのは、単なる気のせいでしょうか。

(ライター 都志/ウエストプラン)

※本記事は2023年10月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。最新情報は公式HPをご確認ください。

牛頭天皇総本宮廣峯神社

住所兵庫県姫路市広嶺山52
電話番号079-288-4777
時間9:00~16:30(社務所)
定休日無休
アクセス・JR・山陽電鉄「姫路駅」から神姫バスで約20分、
バス停「競馬場前」下車、近隣のタクシー会社から
タクシーで約10分(「競馬場前」バス停から徒歩の場合は上り坂を約50分)
・播但連絡有料道路「花田IC」から駐車場まで約30分。
または姫路バイパス「姫路南ランプ」から駐車場まで約35分
駐車場あり(30台)
HPhttp://www.hiromine-j.jp/
SNShttps://www.facebook.com/hirominejinja/

株式会社ウエストプラン

松田きこ、かさはらみのり、中田優里奈、都志リサほか、兵庫県に精通した女性ライターが、観光やグルメ情報を中心に、阪神間や丹波・丹波篠山を縦横無尽に駆け回って取材します。

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