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【姫路】いっしょに行きたくなる博物館 「兵庫県立歴史博物館」

兵庫県立歴史博物館

兵庫県立歴史博物館が開館40周年の節目にあたり、2023年4月8日にリニューアルオープンしました。
開館から3度目となるリニューアル。空調や配管など、老朽化した設備の更新を行い、展示エリアのWi-Fi化やスマホを活用した音声ガイドの導入、AR着付けコーナーなど、より多くの人が楽しめるようになっています。
姫路城関連の展示も充実しているので「姫路城観光の前に行くべきところ」としてすすめたくなる兵庫県立歴史博物館を紹介しましょう。

兵庫県立歴史博物館へ行こう

「れきはく」の愛称で呼ばれる「兵庫県立歴史博物館」があるのは、世界文化遺産・国宝姫路城の北東。周辺に姫路市立美術館やシロトピア記念公園などがある特別史跡・姫路城跡内です。
建物の基本設計をおこなったのは、建築家の丹下健三氏(1913-2005)。姫路城跡内にふさわしい、曲輪の中にいるようなデザインになっています。特に、窓ガラスを鏡面にした姫路城が映る姿は、観光に来た人に自慢したくなる風景です。

リニューアルで変わった点は、館内施設の長寿命化と設備更新、照明のLED化などが中心。展示室のしつらえに大きな変更はありませんが、展示エリア全域のフリーWi-Fi化や音声ガイド、AR技術を使った着付け体験などが導入されています。

兵庫県立歴史博物館内

兵庫県立歴史博物館の収蔵品は約30万点。入江コレクション(児童文化史資料)や高橋秀吉コレクション(姫路を中心とした生活文化資料)など、兵庫県の歴史文化遺産を未来へと引き継ぐ橋渡しとして、常設展示をはじめ、魅力ある企画で楽しませてくれます。
開館40周年記念特別展として「HISTORY OF MUSEUM-れきはくの“これまで”と“これから”-」を2023年06月18日(日)まで開催しています。

これまでに開催した特別展・企画展のポスター
これまでに開催した特別展・企画展のポスター

姫路城に行く前に見ておきたい常設展示

兵庫県立歴史博物館には、姫路城がいくつもあります。

1/15スケールの姫路城模型
1/15スケールの姫路城模型

まずは、ロビーに入ってすぐ目に付くところに、1/15スケールの姫路城模型。2階の有料展示に向かうエスカレーター脇にあるため、上からも眺められるのはちょっとうれしくなります。

城見ラウンジ
城見ラウンジ

エスカレーターであがったところにあるのが「城見ラウンジ」。これまで通路としての使われ方が多かった場所を「城見ラウンジ」と名付け、壁側にベンチを設置して景色を目いっぱい楽しめるようになりました。

新設されたベンチから望む姫路城(この日は雨だったのが残念)
新設されたベンチから望む姫路城(この日は雨だったのが残念)

奥にはミュージアムカフェがあり、この店内からも姫路城を眺めることができます。市内のカフェで、これほど大きく開けた窓から姫路城天守を間近で眺められる店はありません。「城見ラウンジ」とあわせ、姫路城を眺める特等席です。

ガラス細工の姫路城
ガラス細工の姫路城

ロビーの奥には「ガラス細工の姫路城」があります。これは、アメリカ合衆国のカンザス州立大学から上皇上皇后両陛下(当時は天皇皇后両陛下)に贈られたものを平成4年に御下賜されました。

1階の無料展示ゾーン

1階の無料展示ゾーンは4つに分かれています。その1つ「姫路城大解剖」は、姫路城観光の前に訪れて欲しい場所。昭和の大修理時に交換された「大天守東大柱の根元部分」が展示されています。江戸時代に行われた改修の後が見られる貴重な展示です。

1階無料展示ゾーンにあるシアター
1階無料展示ゾーンにあるシアター

他にも、昭和の大修理時の復元の根拠となった鯱(しゃちほこ)などの展示があり、ここでしか見られない貴重な記録映像が流されている「シアター」もあります。
遠方からの友達を姫路城観光に連れて行く時など、まずは「れきはく」から行きたくなります。

小さな子どもも楽しめる無料展示ゾーン

1階は無料展示ゾーン

1階は無料展示ゾーンになっています。
小さい子どもがいる家族連れにもおすすめなのが「みんなの家」。昔なつかしの展示で、誰もが楽しく過ごせる場所になっています。

ARむかし衣装屋

リニューアル前にあった武将やお姫様になれる着付けコーナーに変わって「ARむかし衣装屋」が登場。スマートフォンアプリを使ったバーチャル着付けで、「十二単(じゅうにひとえ)」や「大鎧(おおよろい)」、「兜(かぶと)」姿に変身して楽しめます。

兜を付けたAR写真
兜を付けたAR写真。顔を自動認識し自撮り撮影ができる(写真提供:兵庫県立歴史博物館)

実際に触れることができるハンズオン展示では、銅鐸(複製品)を鳴らせたり、千両箱(模造品)を持ち上げてみたりと、触れなければわからない体験ができます。

ハンズオン展示

今後、拡充していく予定とのことなので、なにが展示されるか楽しみです。

他にも「ひょうごの美術工芸」では兵庫県ゆかりの仏教文化や絵画、工芸などの美術品を展示。「昔のくらし」では、江戸時代から昭和にかけて使われていた生活道具を展示しています。

兵庫県の歴史と文化がわかる常設展示ゾーン(有料)

2階は、特別展や企画展をおこなう特別展示室と常設展示の有料ゾーンになっています。有料といっても一般1名200円。大学生が100円で高校生以下にいたっては無料なので、気軽に利用できます。
(特別展・企画展の会期中は特別展・企画展の料金になります)

ひょうご五国のあゆみ
ひょうご五国のあゆみ

展示内容は、兵庫県のもとになった5つの国(摂津・播磨・但馬・丹波・淡路の旧5国)の古代から近世までの歴史と兵庫県になってからのあゆみなどを紹介しています。

どもはくぶつかん

懐かしいもの好きには「こどもはくぶつかん」がおすすめ。江戸時代から現代までのこども文化を紹介する展示は、所狭しと「おもちゃ」などが並べられています。兵庫県で開園した遊園地を振りかえるコーナーに懐かしむ人も多いのではないでしょうか。

1/50スケールで再現した「現存12天守」

お城好きには「日本の城大百科」。1/50スケールで再現した「現存12天守」は必見です。同じ室内に置かれた3代将軍・徳川家光によって建設された「江戸城天守」の1/50スケールの大きさには、姫路城好きはちょっと嫉妬してしまいます。

奥に1/50スケールの江戸城
奥に1/50スケールの江戸城

他には、模型やパネルの展示が多くあり、城好き・歴史好きにはうれしい展示内容になっています。

姫路の祭りに登場する檀尻・屋台
姫路の祭りに登場する檀尻・屋台

「ひょうごの祭り」では、祭りや民俗芸能を資料や模型、映像などで紹介しています。
「けんか祭り」の屋台の迫力、獅子舞の美しさなど、間近で見られる展示になっています。

兵庫のこと、姫路のことなら兵庫県立歴史博物館

兵庫県立歴史博物館

展示そのものに大きな変更はないものの、設備など見えないところが新しくなった兵庫県立歴史博物館ですが、LED照明で明るくなり、「城見ラウンジ」の整備、スマートフォン用の無料展示ガイドアプリ(音漏れ防止のためイヤホン持参がおすすめ)も導入、ふれられる展示など、ユニバーサルデザインの観点を取り入れた展示になっています。
姫路城のことや兵庫のあれこれを知りたければ「兵庫県立歴史博物館」がおすすめです。

(ライター 塚本隆司)

※本記事は2023年4月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。

兵庫県立歴史博物館

住所兵庫県姫路市本町68番地
電話番号079-288-9011
営業時間10時~17時(入館は16時30分まで)
入館料1階 無料、2階常設展示 一般200円、大学生150円、高校生以下は無料、
特別展等開催時は特別料金あり
定休日毎週月曜日(月曜日が祝日・休日の場合は開館。翌平日が休館)、
年末年始(12月29日〜1月3日)、その他特別休館あり
アクセスJR、山陽電車姫路駅から徒歩約25分、神姫バス 姫路医療センター経由系統で
約8分「姫山公園北・博物館前」下車すぐ、
または城周辺観光ループバスで約8分「博物館前」下車すぐ
駐車場なし(周辺の有料駐車場を利用)
公式サイトhttps://rekihaku.pref.hyogo.lg.jp
SNSInstagram https://www.instagram.com/hyogo_pref_museum_of_history/
Facebook https://www.facebook.com/hyogorekihaku/
YouTube https://www.youtube.com/channel/UC0nFk0uDiKCvaaxBpO-3JSw

ライター 塚本 隆司(つかもと たかし)

姫路城を眺めながら生きてきた、脱サラライターです。全国あれこれ旅をして来たけれど、やっぱり地元が1番!“兵庫のよいもの“を探し求めて歩きます。(呑み歩きだろ! とは言わないで笑)読んでくれているみなさまの「行きたい!欲しい!食べたい!」が「行こう!買おう!食べよう!」に心が動いたなら、何よりの幸せです。

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