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源泉かけ流しの宿「亀の井ホテル 有馬」
有馬温泉は、日本三古泉のひとつに数えられる日本最古の温泉。1400年という古い歴史をもち、世界的に珍しいほど多くの成分が混合された泉質が特徴です。なかでも湯に含まれる鉄分が多いことから空気に触れることで酸化して赤く湯が濁る「金泉」(含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉)は、保温・保湿の効果があり、筋肉痛や関節痛などの体の痛みや皮膚疾患などの改善が期待できる「日本一の温泉」ともいわれています。
亀の井ホテル有馬では、この金泉を源泉かけ流し(湯温が高く高濃度のため加水)で楽しめます。その理由は、7つある有馬源泉のひとつ「愛宕山源泉」が敷地内にあるから。トップクラスの泉温(96.6度)と豊富な湯量を誇る源泉があるからこそできる醍醐味(だいごみ)です。
浴場は、男女で一つずつ。露天風呂やサウナはありませんが、それがかえってのんびりとした雰囲気で、妙に落ち着けます。
いろいろな温泉施設を楽しみたい人は、公衆浴場の「金の湯」「銀の湯」や日帰り入浴ができるホテルの湯めぐりをするのも魅力。亀の井ホテル有馬も日帰り入浴できるホテルのひとつです。
六甲有馬ロープウェーの有馬温泉駅に近いことや六甲縦走などのハイキングを楽しんだ後に立ち寄る人も多く、ホテルロビー入口にロッカーを設置するなど利用しやすくなっています。すごいランチもあるので、のちほど紹介しましょう。
営業時間 | 日帰り 11:00~16:00(15:00受付終了) |
料金 | 平日800円(12歳以上)400円(6歳以上12歳未満)、 土日祝1,000円(12歳以上)700円(6歳以上12歳未満) |
その他 | タオル(販売)200円、バスタオル(レンタル)150円 |
お部屋紹介
亀の井ホテル有馬の前身「かんぽの宿 有馬」時代に、大規模なリニューアルがおこなわれているので、全体的なレトロ感は若干あるものの、清潔感がありくつろぐには十分です。
客室は、大きく分けて和室、洋室、和洋室の3タイプ。和室には8畳、10畳。12畳(6畳2間)、洋室はツインルームでバスあり・なしやバリアフリータイプ、和室のベッドタイプの他、一人旅におすすめのシングルルームまであります。
グループや広い部屋でゆっくり過ごしたい人は、2間続きになっている定員5名の和洋室(写真)がいいでしょう。温泉上がりに畳でくつろぎ、フランス製ベッドでゆっくり眠る。この上なく幸せなひとときです。
部屋のお着き菓子は、炭酸せんべいともう1品。季節に応じて変えてあります。氷が入った冷水ポットもうれしいサービスです。
風呂上がりにはビールもいいけど、やっぱり有馬に来たなら「ありまサイダー てっぽう水」(250円)がおすすめ。1階ロビーの売店で販売しています。
難点をいえば、コンセントの数は少なめ。必要な人は延長ケーブルなど持参されるのがいいと思います。
「亀の井ホテル 有馬」で味わう神戸牛
お楽しみの食事の紹介です。
食事場所は、2階にある広々とした開放的なレストラン。個室もあります。
天井からつるされたシャンデリアは、早春の山中に白く美しい花をつけるこぶしの花をデザインしたもの。ロビーにもありますが、誰もが目を引く美しいデザインです。
夕食は「神戸牛プレミアム会席」
夕食ですが、チェックイン時に「夕食の時間は何時にしますか?」と聞かれますよね。
もちろん、それぞれの都合で決めればいいのですが、亀の井ホテルでは、早めの時間にした方がいいかも知れません。その理由は後ほど。
夕食の内容は、ホテル予約時にどのプランにするのか決めておきます。季節ごとに変わるので、公式サイトを要チェック。迷えば定番、兵庫の旬の味覚を取り入れた会席料理「千成プラン」でしょう。
一番のおすすめは、亀の井ホテル有馬自慢の「神戸牛プレミアム会席プラン」。日本三大和牛のひとつに数えられる神戸自慢の神戸牛を“さまざまな調理”方法で楽しめる贅沢なプランです。
“さまざまな調理”とはどんなものか、気になりますよね。紹介しましょう。
神戸牛ローストビーフタタキ風、しゃぶしゃぶ風に味わう神戸牛と山菜の豆乳鍋、神戸牛ステーキ、牛釜めしと、肉づくしです。これに刺身などもつくので、お酒も進みます。ビールにするか、灘の酒にするか、神戸ワインにするか、悩んでください。
豆乳鍋に神戸牛をしゃぶしゃぶして口に含むと「『とろけるような』とは、このことか!」と実感。神戸牛ステーキが焼けるときのあの香り。口の中に広がるうまさ。思い出しただけでも生唾ものです。
おなかいっぱいで、牛釜めしは残してしまいそうと思ったのもつかの間、あっという間になくなりました。最後のデザート(季節のパンナコッタ)が、すっきりと締めてくれ、完食です。
お子様用のステーキメニューなどもあるので、家族旅行にもいいですね。
ここで、夕食時間は早めがいいという理由を紹介。混雑を避けるためでもありますが、夜9時になると夜食として「地獄めぐり夜鳴き担々麵」があるからです。
亀の井ホテルが、ここ有馬に限らず宿泊客限定で提供している無料サービスで、別府観光の父「油屋 熊八」が創業した別府亀の井ホテルにちなみ、赤、黒、白の3つの地獄(味)のオリジナル担々麺が月替わりで提供されています。
宿泊した日は、煎りごま、すりごま、練りごまの香り高い黒ごまがたっぷり入った「『黒地獄』 黒ごま担々麺」。豆板醬や香辛料の辛味がピリリと効いた細い香港麺の担々麺です。
夕食でおなかいっぱいになるので、早めに食べてから、温泉や夜の温泉街を散策すれば、夜食の担々麺がちょうどいい感じになります。
宿泊客限定 | 地獄めぐり夜鳴き担々麵 |
提供時間 | 21:00~22:30(L.O.)、※お1人様1杯限定 |
朝食はビュッフェスタイル、2部制です
朝食は、和食派・洋食派、どちらも満たされるビュッフェ形式。うれしいことに2部制です。早く行かないと、料理の数が減ってしまうなんて心配はありません。朝ゆっくりできて、混雑も回避できます。
おすすめのメニューは「ぼっかけ」や「そうめん」などの兵庫の味。そして、亀の井ホテル自慢の「めでたい飯『真鯛の“亀の井漬け”山掛け』」。
茶碗に盛ったご飯の上に、白醤油で漬けにした鯛と出汁のきいたとろろをかけ、刻み海苔やわさびを好みでのせて出来上がり。贅沢なとろろかけご飯です。あっさりとしていながら、食べ応えもあって、これは食べないともったいない1杯です。
ランチも神戸牛
宿泊には含まれませんが、ランチ営業もあります。しかも神戸牛。コース料理に日帰り温泉がセットになったものをはじめ、1日10食限定の神戸牛ステーキランチ(5,500円)や神戸牛肉すきランチ(4,000円)、1日15食限定の神戸牛ひつまぶし膳(3,500円)が楽しめます。
日帰り入浴の後など、ビールで喉を潤しながらの神戸牛ランチ。旅の楽しみが広がります。
営業時間 | ランチ11:30~14:30(L.O. 14:00) |
営業日 | ランチ 土日祝 |
備考 | 温泉入浴とセットの「日帰りプラン」は要予約 |
充実の売店コーナー
有馬温泉街を歩くと、名物炭酸せんべいのお店をはじめ、多くの土産物店や飲食店があり、楽しませてくれます。有馬が長く愛されてきたのは、温泉街を守る人たちの努力あってこそと、つくづく感じます。訪れた誰もが楽しみ、きっといろいろ買い物や食べ歩きをすることでしょう。
でも、人がいっぱいでゆっくり見られなかったり、荷物になるので諦めたり、買い忘れたなんて時にありがたいのがホテルの売店です。
亀の井ホテル有馬にも売店があり、有馬のいいものが取りそろえてあります。
一番人気は、やはり炭酸せんべい。有馬温泉街の中だけでも6社の製造元があり、そのうち5社の製品が販売されています。いろいろあって悩む人に人気なのが、湯の里本舗が亀の井ホテル有馬用に人気商品を集めたセット商品「湯の里セット」(2,200円)。いろんな味を楽しめるセット内容になっています。
炭酸せんべいの他にも、有馬金泉焼をはじめとする有馬の和菓子、佃煮、有馬煮(有馬山椒を使った佃煮)などが人気です。
食べ物以外では、有馬温泉駅前の土産店でカメ印が目印の明治元年創業「吉高屋」が販売する入浴剤や化粧水なども販売しています。
「亀の井ホテル 有馬」へのアクセス方法
最寄り駅からのアクセスは、電車なら神戸電鉄有馬線・有馬温泉駅から徒歩約20分、バスなら太閤橋バス停から徒歩約20分。温泉街を通り抜ける坂道が続きます。足腰に自信がない人、荷物が多い人は、タクシー(5分)を利用しましょう。宿泊の場合は、ホテルに電話すれば無料送迎があります。
車の場合は、7号北神戸線・有馬口ICから約5分。無料駐車場があります。
(姫路から有馬温泉に直接行ける神姫バスの「太閤ライナー」は2023年4月1日現在、運休中です)
ガイドブックにはあまり載っていないルートですが、神戸市街地側から六甲ケーブルと六甲山上バス、六甲有馬ロープウェーを乗り継ぐ自然満喫ルートもあります。
「亀の井ホテル 有馬」は、部屋のタイプが複数あるように、幅広い世代で楽しめる宿。行楽シーズンは特に人気で予約が取りづらくなるため、早めの予約がおすすめです。
(ライター 塚本隆司)
※本記事は2023年4月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。
亀の井ホテル 有馬
住所 | 兵庫県神戸市北区有馬町1617-1 |
電話番号 | 078-904-0951 |
アクセス | 電車 市営地下鉄「三宮」駅〜「谷上」〜神戸電鉄有馬線・有馬温泉駅まで約30分、 有馬温泉駅から徒歩20分(タクシー5分、ホテルからの送迎バスあり) |
バス(阪急バス・神姫バス) JR三ノ宮駅南側東寄〜太閤橋バス停まで約50分、 太閤橋バス停から徒歩20分(タクシー5分、ホテルからの送迎バスあり) | |
車 阪神高速32号線/7号線/7号北神戸線経由 有馬口IC下車約5分 | |
駐車場 | あり |
公式サイト | https://kamenoi-hotels.com/arima/ |
ライター 塚本 隆司(つかもと たかし)
姫路城を眺めながら生きてきた、脱サラライターです。全国あれこれ旅をして来たけれど、やっぱり地元が1番!“兵庫のよいもの“を探し求めて歩きます。(呑み歩きだろ! とは言わないで笑)読んでくれているみなさまの「行きたい!欲しい!食べたい!」が「行こう!買おう!食べよう!」に心が動いたなら、何よりの幸せです。