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姫路の地場産業・レザーの産地から生まれたブランド「TAANNERR」。素材から始まる革づくり

兵庫県姫路市は、日本でも有数の革産地として知られています。
古くから革加工の技術が発展し、現在でも国内で流通する多くのレザー素材がこの地域で生まれてきました。

この地で1911年から革づくりを続けてきた老舗タンナーが「山陽レザー」。
そして、その素材づくりの思想から生まれたブランドが TAANNERR(タァンネリル) です。

TAANNERRのものづくりは、一般的なバッグブランドとは少し発想が異なります。
デザインから商品を考えるのではなく、革素材の魅力からプロダクトが生まれていく。

この記事では、革が地場産業である姫路市の背景とともに、
革の魅力を伝えるブランドTAANNERRの世界を紹介します。

姫路のレザー産業とは。日本を代表する革産地

兵庫県姫路市は、日本を代表する革産地のひとつです。

現在も姫路周辺には多くのタンナーや加工工場が集まり、
日本国内で流通する革素材の多くがこの地域で生産されています。

バッグや革靴、財布。
私たちが日常で手にする革製品の背景には、こうした産地の技術があります。

革産業は、一般の消費者からは見えにくい分野です。
しかし素材の品質がそのまま製品の品質に直結する世界でもあります。

そうした意味でも、姫路市で生産されるレザーは日本のレザー文化を支える重要な存在です。

なぜ姫路は革の産地になったのか

姫路が革の産地として発展した背景には、いくつかの条件が重なっています。

その歴史は古く、遡ること平安時代には、すでに姫路で生産された革についての記述が残されています。つまりこの地域では、1000年以上前から革づくりが行われていたことになります。

当時作られていた「姫路白鞣革」は、日本における伝統的な革のひとつ。
武具や馬具などに使われ、時代とともに革製品の用途は広がっていきました。

ではなぜ、姫路で革づくりが発展したのでしょうか。

その理由として挙げられるのが、次のような条件です。

まず、革づくりに欠かせない水資源。
姫路には「市川」という穏やかな流れを持つ川があり、洗浄や加工に適した環境が整っていました。

さらに、原料となる牛皮の調達がしやすい立地であったこと。
温暖で雨が少なく、革の乾燥にも適した気候であったこと。
塩などの加工に必要な資材が手に入りやすかったこと。

そしてもう一つ重要なのが、京都や大阪といった消費地に近かったことです。
生産した革製品を流通させやすい地理的条件が整っていました。

こうした自然環境と立地条件、そして職人の技術が重なり、姫路は日本の革産業の中心地として発展してきました。

現在でも姫路・たつのエリアには多くのタンナーが集まり、日本の成牛革生産の大部分を担っています。

長い歴史の中で積み重ねられてきた技術と環境。
それこそが、皮革産業が姫路を代表する地場産業になった背景です。

100年以上革を作り続ける山陽レザー

1911年に創業した 山陽レザー(株式会社山陽)は、姫路の革産業を支えてきたタンナーです。

タンナーとは、原皮を加工し革素材を作る専門工場のこと。
バッグブランドや靴ブランドは、こうしたタンナーが作った革を使って製品を作ります。

革づくりは非常に繊細な作業です。

原皮の状態を見極めながら
なめし
染色
仕上げ

といった工程を経て、ようやく一枚の革素材が完成します。

この工程のわずかな違いが、革の質感や耐久性を左右します。

普段、私たちがタンナーの名前を目にする機会は多くありません。
しかし革製品の品質は、この素材づくりによって大きく決まります。

TAANNERRというレザーブランド

山陽レザーが立ち上げたブランドが TAANNERR(タァンネリル)です。

ブランド名は
Tanner(タンナー)という言葉を由来にした造語。

革素材を作る立場から、革の魅力をより多くの人に伝えるために生まれました。

TAANNERRのものづくりの中心にあるのは、
「革を主役にする」という考え方です。

装飾やデザインを前面に出すのではなく、
革そのものの質感や表情を感じられるプロダクトを目指しています。

なぜ今タンナー発ブランドが注目されているのか

近年、レザー業界では「タンナー発ブランド」が静かに注目を集めています。

背景にあるのは、単に品質の良い素材という理由だけではありません。
生産者とユーザーが直接つながるブランドへの関心が高まっているためです。

これまで多くの製品は、

タンナー(素材メーカー)

ブランド

卸業者

小売


という流通を経てユーザーの手元に届いていました。

その過程で、素材を作る人の顔や思想が見えにくくなることも少なくありませんでした。

しかし近年は、
「誰が、どんな想いで作った素材なのか」
「どんな背景や技術がそこにあるのか」

そうした生産者の物語を知りたいというユーザーが増えています。

タンナー発ブランドは、まさにその距離を縮める存在です。

山陽の公式サイトに書かれているブランドメッセージの一部
廃棄される皮を革にする行為は、アップサイクルで環境にやさしい取組み

素材を作る職人の視点から、革の魅力やものづくりの思想が直接伝わる。
そこに安心感や信頼、そして共感が生まれます。

そうした価値観の変化が、今、タンナー発ブランドへの評価を高めている理由のひとつと言えるのではないでしょうか。

素材から始まるものづくり

TAANNERRのものづくりは、一般的なブランドとは少し順序が異なります。

多くのレザーブランドでは、まずバッグや財布のデザインが決まり、その後に素材が選ばれます。

しかしTAANNERRでは、その順番が逆です。

まずあるのは革素材の魅力

革の厚み
革の柔らかさ
革の質感
そして時間とともに生まれる経年変化

その個性を最も自然な形で表現できるプロダクトの形が考えられていきます。

結果として、TAANNERRのアイテムには過剰な装飾がありません。
シンプルで落ち着いた佇まいの中に、革そのものの存在感が際立ちます。

素材が語る力を信じる。
それがTAANNERRのプロダクトデザインの根底にあります。

象徴的なプロダクト「ピットヌメ革トート」

象徴的プロダクト『ピットヌメ革トートバッグ』

TTAANNERRを象徴するプロダクトのひとつが、ピットヌメ革トートバッグです。

このバッグには、山陽レザーならではのピット槽を使った鞣し技術で作られた革が使われています。

ピット槽とは、植物タンニンを溶かした液に革をゆっくりと浸し、時間をかけて鞣す伝統的な製法。
大量生産には向きませんが、その分、革本来の質感や強さがしっかりと残ります。

その革を大胆に一枚面で使い、余計な装飾を取り除く。

革の主張を邪魔しないデザインは、堂々とした存在感を生み出します。

このプロダクトは、レザーの本場として知られるイタリアの展示会でも高く評価されました。

日本の皮革産業が培ってきた革の味わい。
そして丁寧に磨かれたコバ(裁断面)の美しさ。

それらは海外の職人やバイヤーからも評価される、日本のレザー技術の象徴。
『JAPAN LEATHER』とも言える技術の証です。

ピットヌメ革トートは、そうした背景を体現するTAANNERRの代表的なプロダクトです。

革の経年変化という楽しみ

使い込むだけ、革本来の”味”が生まれる

革製品の魅力のひとつが、経年変化(エイジング)です。

新品の革は、まだ表情が静かです。
色は淡く、少し硬さも残っています。

しかし日常の中で使い続けることで、革はゆっくりと変化していきます。

手に触れる部分には艶が生まれ、
色は少しずつ深まり、
持ち主の使い方がそのまま革の表情に刻まれていく。

同じ革製品でも、使う人によって全く違う表情になる。
それが革という素材の面白さです。

数年後、ふとバッグを見たとき、
そこには新品の頃とは違う表情が生まれているはずです。

その時間の積み重ねこそが、革製品の魅力と言えるでしょう。

革と出会う場所「MONZEN」

姫路駅徒歩1分。キュエル姫路の1F.・2Fに新たに誕生したMONZEN。

TAANNERRの革製品を実際に手に取ることができる場所が、
姫路駅前にある観光複合施設「MONZEN」です。

姫路駅北口から徒歩1分。
姫路城へと続く大手前通りを歩く途中に、この施設があります。

神姫バスが運営するこの施設は、
「見て、触れて、食べて、体験する」をテーマにした観光拠点です。

TAANNERRの商品も数多く取り扱っています。

館内には兵庫県内の生産者の背景が感じられる商品が並びます。

実際に手に取り、素材を感じる。
その商品を使った料理を味わう。

そして2階のギャラリースペースでは、
地域の事業者や職人を招いたワークショップやイベントも定期的に開催されています。

商品を知り
人を知り
地域を知る

その体験が連鎖して、兵庫という土地を好きになっていく。
MONZENは、Localprimeが目指すリアルな拠点として2026年3月1日にグランドオープンしました。

この場所では現在、山陽レザー・TAANNERRのプロダクトも常設で取り扱われています。

姫路駅前という立地で、TAANNERRの革をいつでも好きな時間にゆっくりと
実際に手に取ることができる場所です。

TAANNERRカスタムオーダー

カスタムオーダー商品のラインナップ

ここまで紹介してきた通り、TAANNERRのプロダクトは革素材を中心に設計されています。

その思想を最も体感できるのが、「TAANNERRのカスタムオーダー」です。

革素材を実際に見て、触れて選ぶ。
カラーや仕様を決める。

そして職人が一つひとつ仕立てていく。

トートバッグはもちろん、
ブリーフケース
ショルダーバッグ
財布
さらには医者鞄として知られるダレスバッグまで。

選んだ革素材、カラー、仕様をもとに、世界に一つのレザーアイテムが完成します。

仕立てには約3〜4ヶ月の時間がかかります。
それは、職人が一つひとつ丁寧に作り上げるためです。

これまでこのカスタムオーダーは、TAANNERRのポップアップイベントなどで期間限定で受付されていました。

しかし

「じっくり選びたい」
「イベントが終わってしまった」
「遠方開催で行けなかった」

といった声も多くありました。

そこで今回、Localprimeとのコラボレーションにより

・姫路駅前MONZENでの常時カスタムオーダー受付(事前予約制)
・TAANNERR × Localprime オンラインカスタムオーダー

が可能になりました。

産地の革素材とユーザーをつなぐ取り組みとして、
兵庫の魅力をより多くの人に届けていきます。

興味があるぜひやってみたいという方は、下のボタンより専用ページへ。
より深くTAANNERRの想い、世界感を知った上で、カスタムオーダーをご検討いただけるはずです。

TAANNERRカスタムオーダーを見る
TAANNERRの想いを知り、カスタムオーダーを検討するページです。ぜひご覧ください。

まとめ

姫路は、日本でも有数の革産地です。

その土地で100年以上革を作り続けてきた山陽レザー。
TAANNERRは、その素材づくりの思想から生まれたブランドです。

革そのものの魅力を楽しむものづくり。
その思想は、シンプルなプロダクトの中に表れています。

姫路市、引いては日本の皮革産業が育んだ歴史・技術の奥深さを感じる入り口として、TAANNERRの世界に触れてみてください。

※2026年3月時点の情報です。

この記事を書いた人
Localprime編集部
西本
気づけばいつも、あれやこれやと想像の世界を旅している。企画づくりを通して得た学びや発見が、次の好奇心と行動力の原動力に。兵庫・市川町で“マイアイアン”を手づくりして以来、ゴルフやスポーツを通じた人とのつながりの大切さを実感中。今日も新しい出会いと発想を探しています。

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