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100年以上の歴史ある蔵で味わう一皿。加古川『オルヴィエート』の心地よい時間

加古川 オルヴィエート

加古川・別府(べふ)の路地にある『オルヴィエート』は、築100年以上の酒蔵を改装したイタリアンの店。和牛のローストビーフや、2日かけて旨みを凝縮するボロネーゼなど、丁寧な仕事が光る料理を味わえます。太い梁や漆喰の壁が残る店内は、歴史を感じる落ち着いた空間。ゆったりと時間が流れるような心地よさに、「遠くからランチやディナーに通う人がいる」というのも納得です。

酒蔵の歴史を伝える空間

オルヴィエートの外観
オルヴィエートの外観

かつて造り酒屋の精米蔵として使われていた建物は、高い天井や太い梁、やわらかな光が差し込む明かり取りの窓など、古い建物ならではの趣がそのまま残されています。壁には当時使われていた精米機がオブジェのように飾られ、天井板には誰かが書き残したと思われる墨文字も。長い年月を重ねてきた建物そのものが、静かに息づいています。

酒樽を利用したテーブル席の椅子

テーブル席の椅子は、酒樽を再利用したもので、前オーナーの時代から使われているそう。ゆるやかなカーブの背もたれが、酒樽の胴の部分だとわかります。

店内には大切な絵画やアート作品

さらに、大家さんから贈られた大切な絵画や、アート作品も飾られ、空間に彩りを添えています。

受け継いだ場所で、自分らしい一皿を

オリヴィエート店主・増田さん
オルヴィエート店主・増田さん

店主の増田翔(ますだ・なつる)さんは、東京・六本木で70年続くイタリアンの店で経験を積みました。生まれ育った加古川へ戻ることを考えていたタイミングで、母の知人だったワインバーの店主が店を閉めるという話を耳にします。母にうながされて店を訪れ、前オーナーと話すうちに「ここをやってみないか」という声がかかります。

いつかは独立したいという思いはあったものの、当時はまだ20代。「自分にはまだ早いのでは」と迷いや不安もあったそうです。それでも思い切って飛び込み、気が付けば14年。最初は友人と二人でスタートし、約8年前からは一人で店を切り盛り。現在は奥さまとともに、二人三脚で店を営んでいます。

おすすめのランチメニュー

『自家製ローストビーフライス』(1,800円)
『自家製ローストビーフライス』(1,800円)

ランチの看板メニューは「ローストビーフライス」と「ボロネーゼ」です。

ローストビーフはワインバー時代のメニューを受け継ぎながら、独自にアレンジを加えています。使うのは、脂の甘みが特徴の国産和牛の「うちひら」。

上質な肉にやさしい味わいのソース。添えられた卵黄がまろやかさをプラスし、ワサビの爽やかなアクセントが全体を引き締めます。お米は農家から直接仕入れる兵庫県加西市の「ヒノヒカリ」。ほどよい粘りと旨みのあるご飯が、肉のおいしさを引き立てます。

『自家製ボロネーゼ』(1,400円)
『自家製ボロネーゼ』(1,400円)

もうひとつの人気メニュー、ボロネーゼも手間を惜しみません。細かく刻んだたっぷりの野菜と肉を2日間じっくり煮込んで旨みを凝縮します。国産パスタと合わせることで、素材の旨みがしっかりと絡み合い、ひとくちごとに奥行きのある味わいが広がります。

『本日のチーズケーキ』(400円/ドリンクセット800円)
『本日のチーズケーキ』(400円/ドリンクセット800円)

食後には手作りのチーズケーキもおすすめ。定番はヨーグルトを使ったチーズケーキですが、その時々でアレンジを加えることも。地元の専門店の餡子を使った『あんチーズケーキ』など、素材との出会いから生まれる限定メニューが登場することもあります。

4人から予約できる、ゆったり楽しむディナータイム

オリヴィエート 夜の店内
オルヴィエート 夜の店内

夜になると、店内は昼とはまた違った表情を見せます。やわらかな灯りが照らす店内は、とても落ち着いた雰囲気。ディナーは基本4人以上の予約制で、5,500円のコースを用意しています。サラダ、パテ、バゲット、アヒージョ、ピザ、グラタン、パスタなど、7品以上が登場するボリュームたっぷりの内容です。

利用シーンにあわせたお好みのアレンジも可能です
利用シーンにあわせたお好みのアレンジも可能です

「魚をメインにしたい」「ワインに合うチーズを増やしてほしい」「パスタはジェノベーゼで」など、利用シーンや好みに合わせたアレンジにも柔軟に対応。企業の貸切利用から友人同士の食事会まで、幅広く利用されています。

ワインセラーには、イタリアやフランス、チリ、南米など、産地にこだわらず味で厳選したワインが並びます。昼からワインを楽しめるのも、ワインレストランの流れを受け継ぐオルヴィエートならでは。料理や空間とともに、思い思いの時間を楽しめます。

別府エリアの情報

オルヴィエートがある別府エリアのスポットも少しだけご紹介。

多木浜洋館

多木化学の創業者・多木久米次郎が建てた迎賓館で1933(昭和8)年頃に完成。国の登録有形文化財の指定を受けた、加古川を代表する近代建築の一つ。

宝蔵寺

聖武天皇の勅命で開かれた真言宗の寺院。本尊は阿弥陀如来像。境内には1886(明治19)年に植えられた、日本最古といわれるオリーブの木がある。

さいごに

料理も空間も、人とのつながりも、長い時間をかけて育まれてきたものばかり。そんな積み重ねが、『オルヴィエート』ならではの心地よさにつながっているように感じました。訪れたお客さんが「今度はあの人も連れてきたい」と、また別の誰かを連れて訪れる。そんなふうに人から人へと魅力が広がっているのも、この店らしさなのかもしれません。ランチでもディナーでも、ゆっくり時間を過ごしたくなる一軒です。

(取材・写真 駒村こりの)

Orvieto(オルヴィエート)

住所

加古川市別府町本町1-29

電話番号

079-436-4109

営業時間

ランチ  11:00~14:00(L.O.15:00)
ディナー 17:30~23:00要予約(4名以上)

定休日

月・木曜

アクセス

JR別府駅から徒歩約10分
神姫バス 別府バス停から徒歩約4分

駐車場

5台

SNS

Instagram

※2026年6月時点の情報です。


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