スイーツの街・神戸には、100年以上の歴史を持つ老舗菓子店が数多くあります。なかでもゴーフルで知られる『神戸風月堂 元町本店』は、明治30年の創業以来、大正・昭和・平成・令和と時代を超えて愛され続けてきた名店です。神戸土産の定番「ゴーフル」の誕生秘話や、本店限定商品、併設カフェのおすすめメニューなど、元町本店ならではの魅力をご紹介します!
『神戸風月堂 元町本店』は、1897(明治30)年に現在本店がある元町通り3丁目3番10号にオープンしました。当時はシュークリームやカステラといった洋菓子のほか、栗まんじゅうや最中などの和菓子も販売していたのだとか。
『神戸風月堂 元町本店』で、看板商品の「ゴーフル」が誕生したのは1927(昭和2)年。もともと1926(大正15)年ごろに、フランスの焼き菓子を洋行帰りのお客さんが持参して、「日本でもこんなお菓子を作ってみては」という提案を受け、試行錯誤を重ねて誕生したのが、現在の「ゴーフル」です。
発売当初は、手作業で焼き上げた生地にクリームを一枚一枚手塗りし、一組ずつサンドしていくという、大変手間のかかる製法で作られていました。価格は1枚8銭。当時、キャラメル1箱が5銭、ハヤシライスが25銭だったことを考えると、「ゴーフル」は特別な日に味わう高級なお菓子だったことがわかります。
第二次世界大戦が始まり、原料統制によって「ゴーフル」の製造が中止された時期も。神戸大空襲によって『神戸風月堂 元町本店』 は全焼し、お菓子に関する資料や製造機械もすべて失いましたが、二代目社長の妻が疎開先に持ち帰っていたゴーフル缶を頼りに、缶のデザインやゴーフルの味わいなどを復元することができたそうです。
その後、1951(昭和26)年に生産が再開。以降、「ゴーフル」は神戸を代表する銘菓のひとつとして、いまも多くの人に愛され続けています。
130年近い歴史を持つ『神戸風月堂 元町本店』には、ここでしか手に入らない限定商品も並び、神戸観光やお土産探しにもぴったりです。
『神戸風月堂 元町本店』を訪れるなら、やはり看板商品の「ゴーフル」はチェックしておきたいところ。発売当初のデザインを受け継いだパッケージや、キャラクターとのコラボ商品など、「ゴーフル」ひとつ取っても種類が豊富に展開されています。
定番の「ゴーフル」は、直径約15cmと大きいサイズなのが特徴。レトロな趣を感じる缶が素敵なのはもちろん、想像以上の大きさに驚くはず。贈答用にもおすすめです。
サクサクとした食感の薄焼き生地にクリームをサンドした「ゴーフル」。1袋にバニラ、ストロベリー風味、チョコレートの3種類が入っているので、いろいろな味が一度に楽しめるのもうれしいポイントです。
神戸土産におすすめなのが、プティーゴーフルが入った「神戸からの手紙」(756円~)。メリケンパークや北野異人館などの人気観光スポットをステンドグラス風にデザインしたパッケージは、神戸らしさが感じられる一品です。
また、版画家・川西祐三郎氏の作品を用いた「神戸六景ミニゴーフル」(594円~)も神戸土産に人気。ポートタワーや風見鶏の館、六甲山など、神戸を象徴する風景が描かれています。
店内にはゴーフル缶を使って工場の技術スタッフが制作した「ゴーフル缶ドラム」も展示されているんです。
ここでしか買えない商品を探しているのなら、本店限定の「ゴーフニャ」(216円)がおすすめです。
伝統的な挟み焼きで、1枚ずつ丁寧につくっているところはもちろん、なんといっても「ゴーフニャ」は「生感覚」という新食感がこだわりポイントのひとつです。
焼き上がった直後は硬い生地ですが、日に日にしっとりとした食感に。日を追うごとにバタークリームが生地に染みわたり食感が変わるそうなので、どのタイミングで食べるか、自分好みの食感を探してみるのも楽しいかも(賞味期限は製造日から14日)。
食べ歩きにも人気なのが、元町本店限定の「三丁目のりんごちゃん」(486円)。厳選したキレの良い甘さが特徴のりんごスライスフィリングを、サクサクのパイ生地でサンドした、片手サイズのりんごパイです。
見た目にもこだわっており、りんごの果梗(かこう)部分は、ココア風味のパイ生地で表現。まるで本物のりんごのような見た目もかわいくて、写真映えしそうです。
2026年9月16日からは、神戸風月堂が手掛ける洋菓子ブランド「レスポワール」のパッケージがリニューアル。華やかなデザインのクッキー缶は、お菓子を食べ終えたあとも小物入れとして楽しめそうです。
お菓子だけでなく、本店限定のオリジナルグッズも見逃せません。荷物がたっぷり入る「ゴーフルエコバッグ」(825円)や「手ぬぐい」(1,100円)など、普段使いしやすいアイテムが並びます。
「神戸風月堂」のシンボルである三日月や神戸の街並みをデザインした「リバーシブル扇子」(2,970円)は、神戸らしさを感じられる一品。自分用にはもちろん、神戸観光の記念やギフトにもおすすめです。
『神戸風月堂 元町本店』の奥には、喫茶が併設されています。限定メニューも用意されているので、神戸を訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。店内は赤を基調としたクラシカルな雰囲気。2~4名掛けのテーブル席を中心とした落ち着いた空間で、ゆったりとした時間を過ごせます。
お店で人気なのが、「特選あんみつ」(1,320円/ほうじ茶付き)。丹波大納言をはじめ、こだわりの国産素材をたっぷり使用した、贅沢な一品です。
白みつ、黒みつ、抹茶みつの3種類から1つを選んで、好みの味を楽しみながらいただきましょう。
もうひとつの看板メニューが、「手焼きホットケーキ」(1,210円/コーヒーまたは紅茶付き)。注文を受けてから一枚ずつ丁寧に焼き上げる昔ながらのホットケーキです。
ふっくらと美しい形に焼き上がる秘密のひとつが、熱伝導に優れた銅板。生地全体に均一に熱が伝わることで、ふんわりとした食感のホットケーキに仕上がります。
焼き時間はおよそ10分。じっくり火を入れることで、生地が少しずつふくらみ、厚みのあるホットケーキへと焼き上がっていきます。
焼き上がった生地をひっくり返すと、こんがりと美しい焼き色が!
シンプルだからこそ素材と焼き加減が際立つ、長年愛され続ける「手焼きホットケーキ」。添えられたホイップクリーム、カナダ産メイプルシロップ、バターと一緒にどうぞ。どこか懐かしく、ほっとする味わいに思わず笑みがこぼれます。
季節限定のパフェも人気メニューのひとつ。旬のフルーツをふんだんに使った華やかなパフェは、季節ごとに内容が変わるので、何度訪れても新しいおいしさに出合えます。
提供時期やメニューは季節によって異なるので、来店前に公式サイトやSNSをチェックしてみて。
「扇弁当コース(みつまめ付)」(1,870円/コーヒーまたは紅茶付き)や、「扇弁当セット」(1,650円/みつまめ・コーヒー・紅茶のいずれか1品付き)など、ランチ利用でも楽しめる喫茶。神戸観光の合間にランチを楽しんだり、買い物帰りにスイーツでひと休みしたり。その日の気分に合わせて、ゆったりとした時間を過ごしてみてくださいね。
明治30年の創業から今日まで伝統を受け継いできた「神戸風月堂』。『神戸風月堂 元町本店』は看板商品の「ゴーフル」をはじめ、限定商品や喫茶メニューなど、元町本店ならではの魅力が詰まっています。神戸観光やお土産選びの際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
(取材・文:YURINA)
※2026年8月時点の情報です。
