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上質な素材で作るオリジナルが魅力 他にはない【坂利太】の絶品スイーツ

2015年、赤穂市坂越にオープン以来、絶大な人気を誇る洋菓子店「坂利太(サリータ)」。全国区のイタリアン「さくらぐみ」の西川シェフがプロデュースするこのお店は、アラゴスタや、ソフトクリーム、牡蠣殻の形をした焼菓子など、オリジナルの大ヒット商品を次々と発売してきました。今では週末に行列ができ、坂越の街歩きをする観光客のほとんどが「坂利太」のショッパー(紙袋)を持っているほど。そんな「坂利太」に、人気の秘密をお伺いしました。

築80年ほどの古民家をリノベーション

坂越大道沿いにあるお店

「坂利太」は、坂越の大通りの緩やかな坂道沿いにあるお店。店名は「坂越」や「坂道」の「坂」、伊太利(イタリア)の「利」と「太」を組み合わせた「坂利太」に。オーナーの西川シェフのあそびゴコロを感じますよね。

店は築80年ほどの古民家をリノベーションした雰囲気ある佇まいです。

店は築80年ほどの古民家をリノベーションした雰囲気ある佇まいです。

店内

店内はこぢんまりとしていて、右手に商品が並ぶショーケース、左手には焼菓子とオリジナルギフトボックスが並んでいます。工場併設型のショップで、奥は窯がある作業場になっています。

ショーケースのなかに人気商品がズラリ

商品が並ぶショーケース
商品が並ぶショーケース

「坂利太」には、さまざまな人気商品がありますが、まず紹介したいのがこちら「アラゴスタ」です。

『紫芋』(左・540円)・『マロンクリーム』(580円)
『紫芋』(左・540円)・『マロンクリーム』(580円)

「アラゴスタ」とは、イタリア語で「伊勢海老」の意。ナポリではポピュラーなスイーツで、本当の名前は「コーダ・ディ・アラゴスタ」=「伊勢海老の尻尾」という意味です。ナポリの小麦粉、赤穂の塩を使って焼き上げたアラゴスタは、形状もまさに伊勢海老の尻尾。パイよりも歴史は古く、この生地がフランスへ渡りパイになったそうです。
カリッと焼き上げたアラゴスタはパリパリの新食感。パイよりもきめ細やかな感じで、今まで食べたことがない口当たりと舌触りで、生地だけ食べても小麦のおいしさを感じることができるのです。

アラゴスタは常に5種類がラインナップ。定番は、カスタードクリーム入りの『クレーマ』(540円)、チョコレートとヘーゼルナッツの風味を楽しめる『ジャンドゥーヤ』(580円)、栗のペーストとカスタードクリームのハーモニーが絶妙な『マロンクリーム』(580円)の3種類。取材時には『キャラメル』と9月下旬にデビューした季節限定の『紫芋』が並んでいました。春には『さくら』、夏には『マンゴー』などが並ぶそうですよ。これらはフレッシュクリームを使っているので賞味期限は当日限りです。

「アンジェラ」(540~560円)
「アンジェラ」(540~560円)

坂利太には、もう1種類のアラゴスタがあります。その名はイタリア語で「天使」という意味の「アンジェラ」。賞味期限が1週間あるお土産用の商品です。

生地のなかに、クリームに見立てた「マシュマロ」を入れていて、この製法が世界初。オーブンで焼くだけで、焼きたてのパリパリ感を見事に再現。外パリッ中ふわっの食感を楽しめます。とろりと溶け出したクリームと生地のコラボレーションも絶妙です。アンジェラは、『フランボワーズ』、『パッションフルーツ』など3~5種類並びます。

『季節のフルーツのブーケ』(560円)
『季節のフルーツのブーケ』(560円)

ほら、かわいい~!『季節のフルーツのブーケ』は、お花に見立てた素材が入って、まさにブーケみたいでしょ。こちらは「りんご」を使ったもので、今年初めて作ったそう。ホワイトガナッシュを混ぜ合わせた生クリームが入っています。ブーケは、アラゴスタより生地が詰まっていて、ザクザク感が強い感じ。冬は地元赤穂のまるおファームのいちご、春はブルーベリー、夏は桃かいちじくと、季節替わりの商品です。

一番のヒット商品は何といってもコレ!

『生乳ソフト』(600円)
『生乳ソフト』(600円)

ヒット商品のオンパレードの坂利太ですが、一番の人気商品はコレ!
『生乳ソフト』です。ソフトクリームだから夏が繁忙期かと思いきや、なんと12月から3月が一番忙しいとか。一日で500~600個売り上げたこともある大人気商品なんですよ。

『生乳ソフト』のコーン部分
『生乳ソフト』のコーン部分

コーンの部分にアラゴスタの生地を使い、形状は持ちやすいように工夫しています。地元丸尾牧場の生乳を使っていて、濃厚なのに後味すっきり。

ソフトクリームを巻くにも技術が必要
ソフトクリームを巻くにも技術が必要

アラゴスタのコーンの下の方にはカスタードクリームが入っているので、最後までおいしくいただけるのも人気の秘密。まず生乳クリームのおいしさを味わい、次にアラゴスタ生地のとコラボを楽しみ、ラストはカスタードと生地とクリームでフィニッシュ。一粒で何度でもおいしい絶品ソフトというわけ。これは西川シェフのオリジナルレシピです。

『海のミルク』
『海のミルク』

牡蠣の時期限定の『海のミルク』もおすすめ。ラングドシャに似たクッキーの上にたっぷりのソフトクリームと牡蠣の身に見立てたプチシューが乗っています。牡蠣エキス入りのトッピングソースも塩キャラメル風でおいしいんですよ。こちらは11月~3月頃の期間限定メニューです。

『ブーケパフェ』(各650円)は4種類で展開
『ブーケパフェ』(各650円)は4種類で展開

ソフトクリームは、他にもあります。色鮮やかでSNS映えを狙うなら『ブーケパフェ』がおすすめ。『生乳ソフト』にフルーツソースやナッツをトッピングしたメニューで、味は全部で4種類あります。秋冬は和栗を使ったもの、春からは、まるおファームのいちごを使ったものもメニュー入りします。

全国から注文殺到の人気焼菓子『てーてって』

『てーてってー』は6種類がラインナップ
『てーてってー』は6種類がラインナップ

坂越名物・牡蠣の殻をイメージしたオリジナルパイ菓子『てーてってー』。『アラゴスタ』よりも厚みがあり、歯ごたえはしっかり。内側には、チョコをコーティングしていて、いちご・黒ゴマ・リモーネ(レモン)・ロココ(シナモン アニス クローブ)・エスプレッソ・ブラックチョコの6種類が並んでいます。

牡蠣殻そっくりの見た目がポイントで、なんと本当の牡蠣殻を使っているんですよ。アルミホイルで包んだ牡蠣殻にオリジナルの生地を貼って焼いているんです。牡蠣殻は形状が一つひとつ異なるので、できあがりも全く同じものはないというわけ。
一番人気は「ブラックチョコ」ですが、私は、ホワイトチョコに黒ゴマをたっぷり混ぜた「黒ゴマ」が好き。サクッパリッの食感と黒ゴマの風味を感じるチョコのおいしさを堪能できます。
「てーてってー」とは赤穂弁で「連れてってー」の意味。「私をお土産に連れてってー」との思いを込めた遊びゴコロあふれる商品ですよね。

他にもおすすめ商品がいろいろ

『アラゴスク』(240円~260円)
『アラゴスク』(240円~260円)

こちらは、「アラゴスタ」の生地にバターシュガーを塗って、かたく焼き上げたアラゴスタのラスク『アラゴスク』。プレーン、いちご、抹茶の3種類がそろい、賞味期限も30日間と長いので、おみやげにも最適。夏場は『アラゴスク』が人気で、冬になると『てーてってー』がよく売れるそうです。

『SAKURAGUMIの超濃厚焼きパンナコッタ』(550円)
『SAKURAGUMIの超濃厚焼きパンナコッタ』(550円)

こちら、西川シェフ渾身の新作『SAKURAGUMIの超濃厚焼きパンナコッタ』。ネーミングにも力が入ってますよね。こちらのパンナコッタ、イタリアの昔からの製法で作った本格的なパンナコッタなんです。
日本では牛乳で作ったゼリー風ですが、この商品は生クリームのみを使い、焼き固めた正統派。食感はバスチー(バスク風チーズケーキ)に近い感じ。もちろん濃厚です。

オプションでソフトクリームを付けることも
オプションでソフトクリームを付けることも

+180円で、ソフトクリームをトッピングすることもできますよ。贅沢なパンナコッタになります。

「坂利太」の人気の秘密

スタッフの前田海さん
スタッフの前田海さん

「坂利太」の人気の秘密をスタッフの前田海(かい)さんにお伺いしました。
まずは一つひとつの商品のおいしさです。原材料にこだわり、目の粗いイタリアの強力粉を使うことでしっかりとした食感を生んでいます。そして、その粉を使った「アラゴスタ」の生地は、極限まで薄くのばし、何層にも重ねて巻き上げて作っています。繊細に丁寧に手作業で作られた生地が、あの独特なパリパリ感を生んでいるそう。
そして、定番のアラゴスタから派生した、ソフトクリーム、てーてってーなど、ネーミングも含めた、西川シェフのユニークな発想も人気の一端です。
さらに、クリームは地元丸尾牧場の生乳を使ったり、いちごなど果物も地元ファームの産品で作ったり、坂越名産の牡蠣にまつわる商品を作ったりしていること。地元産のもので地域を盛り上げたいという思いがこもっています。
「坂越のよさや赤穂の魅力を、坂利太を通して知ってほしいですね」と前田さん。

※本記事は取材時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。

坂利太

住所兵庫県赤穂市坂越2083
電話番号0791-48-8658
営業時間10:00~17:00
定休日火曜、第1水曜、第3月曜
アクセスJR坂越駅から徒歩21分、
ウイング神姫「播州赤穂駅」から約26分、「坂越港」下車徒歩3分
駐車場なし(坂越の無料駐車場を利用)
SNShttps://www.facebook.com/salitaaragosta/?locale=ja_JP
歌見さん

ライター 歌見(うたみ)

晴れの国・岡山出身で、20代半ばで兵庫県赤穂市に移住。ライターという天職を見つけ、赤穂市内にとどまらず、兵庫五国くまなく回ることができました。五国それぞれに、独特の食文化があり、うまい酒があり…。食いしん坊の私を心身ともに潤してくれます。兵庫県の“間違いない”「食」や「人」や「イイもの」に関わる記事をお届けできたらと思っています。

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