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多彩な創作料理とアルコールが魅力
新店舗オープンで城下町の活性化に一役

播磨の小京都・龍野の城下町の一角にある食事処『酒と飯 愛山』

播磨の小京都・龍野の城下町の一角にある食事処『酒と飯 愛山』。店名にも酒米の名前を使っている通り、日本酒をはじめとするアルコール類が豊富で、ペアリングを堪能できる和ベースの創作料理が揃っています。また行列のできるランチメニューが超人気のお店としても定着しています。2024年4月には、すぐ近くに姉妹店『アイスと〇〇 愛七』がオープンし、ますます龍野城下町散策が楽しくなりました。

城下町の風情が残るエリアにあるお店

城下町の重伝建地区にあるお店
城下町の重伝建地区にあるお店

龍野藩五万三千石の城下町は、国の重要伝統的建造物群保存地区(以下、重伝建地区)に選定されている風情ある町並。江戸時代から昭和戦前期までに建てられた、白壁や町家造りの建物が多く残り、「播磨の小京都」とも呼ばれています。
『酒と飯 愛山』は、その一角にあるお店。近隣には、如来寺などの寺院やヒガシマル醤油の「うすくち龍野醬油資料館」が並び、雰囲気ある佇まいの通りに面しています。

格子戸が印象的な趣ある店構え
格子戸が印象的な趣ある店構え

お店がオープンしたのは2020年11月のこと。上郡、姫路、宍粟など、いろいろな場所でジャンルにこだわらず飲食店を展開して来た店主の岩本さんは、龍野の重伝建地区の雰囲気が気に入り、今の場所で店を開店することにしました。お店を始めてからどんどんこの町が好きになっていったそうです。「コロナ禍にオープンしましたから、近隣のお客様にはずいぶん助けてもらいました」と、開店当初を振り返ります。

播磨の小京都・龍野の城下町の一角にある食事処『酒と飯 愛山』
カウンター席前にある日本酒の棚

格子戸を開け、店内に入って、ば~~んと目に入ってくるのは、日本酒の一升瓶がズラリと並ぶ棚。これだけ揃えるとまさに壮観で、日本酒好きなら、ボトルをくまなくチェックしたいところです。日本酒のラインナップは常に変わっているので、棚に並ぶものが常に入荷しているわけではないので念のため。
店名の「愛山」は、日本酒好きならご存知でしょう。酒米の名前です。「山田錦」と「雄町」の系統を継いでいるので、馬でいえば「サラブレッド」というところでしょうか。一品料理も日本酒をはじめ、お酒に合う創作メニューがズラリと揃っています。

通りに面するテーブル席
通りに面するテーブル席

店内は、カウンター8席と、4人掛けのテーブル席が2卓で8席。合計16席とこぢんまりとしていますが、店内は常に多くのお客さんでにぎわっている状態です。

お酒とペアリングを楽しみたい一品料理がいろいろ

『旨辛 炎の鶏【チーズ入り】』1,100円
『旨辛 炎の鶏【チーズ入り】』1,100円

それでは、夜の人気メニューを一部ご紹介しましょう。
こちらは、お店の名物の一つで、特製ピリ辛だれに漬け込んだ鶏肉に、チーズをトッピングして焼き上げた一品。「チーズタッカルビ」のような味わいでビールが進みます。

『海老の生春巻き』718円
『海老の生春巻き』718円

ぷりっぷりのエビと野菜がたっぷり入った『海老の生春巻き』は、サラダ感覚で楽しめる一品。ちょっぴりピリ辛の特製ダレも美味です。

『せせりのポン酢和え』660円
『せせりのポン酢和え』660円

『せせりのボン酢和え』はジューシーで弾力があるせせりのおいしさはもちろんのこと、三つ葉やミョウガといった薬味との組み合わせが抜群な一品です。

『手羽先のからあげ』
『手羽先のからあげ』

『手羽先のからあげ』は、手羽先を一夜干しし、余分な水分を抜いて揚げた一品。ジューシーさが際立ちます。

『酒粕ベーコンの炙り焼き』605円
『酒粕ベーコンの炙り焼き』605円
『蓮根饅頭』660円
『蓮根饅頭』660円

厚切りベーコンを酒粕に漬け込み焼いた『酒粕ベーコンの炙り焼き』や、レンコンの真丈を和風あんで仕上げた『蓮根饅頭』などの一品をオーダーすれば、これはもう日本酒の口になりますよね。
日本酒は約30種類がラインナップしています。この日は、「奥播磨」「忠臣蔵」「八重垣」など播磨の酒以外に、「作」「磯自慢」「八海山」「風の森」といった銘柄がズラリ。「日本酒だけでなく、お酒全般好きなので力を入れています。日本酒については自分が飲んでおいしいと思ったもの、お客さんや酒屋さんからのおすすめ、期間限定のものなど、次々入荷しています。特に定番はないですね」と岩本さん。

提供画像 CP_11『パリパリおさつのバニラアイス』770円
提供画像『パリパリおさつのバニラアイス』770円

そうそう、忘れてはいけないのがこちら、名物デザート『パリパリおさつのバニラアイス』です。ほとんどのお客さんが注文する人気メニューで、バニラアイスに揚げおさつをたっぷりトッピングしています。こちらは〆に食べて帰りたい必食デザートです。

行列ができるランチメニューにも注目

『おばんざいプレートランチ』1,500円 (写真は「穴子の天婦羅ネギ醤油」)
『おばんざいプレートランチ』1,500円 (写真は「穴子の天婦羅ネギ醤油」)

大人気の『おばんざいプレートランチ』は、おばんざい6種、メイン、飯、汁、漬物という内容。メインは、20種類ほどあるラインナップの中からセレクトしています。この日は「鶏もも肉の醤油麹焼き」「チキンタツタマスタード」「穴子の天婦羅ネギ醤油」「牛フィレ肉の溶岩焼き(+700円)」の4種類。
私がいただいたのは「穴子の天婦羅ネギ醤油」で、肉厚で脂ののった穴子を一匹丸ごと天ぷらにして提供。たっぷりのネギと特製タレがかかっています。衣はサックリとしていて、アナゴは柔らかでおいしい。ボリューム感半端なしでしょう。

おばんざいも彩り豊か
おばんざいも彩り豊か

おばんざい6種も日替わり。この日は、右上から時計回りで、オクラの煮びたし、きんぴらゴボウ、エビと里芋の煮物、ふろふき大根の肉みそ、ひじきの煮物、カボチャサラダ+チーズいぶりガッコの6種類。彩り豊かで丁寧に作ったことがわかるプレートです。
このランチを求めて行列ができるのにも納得。ランチの予約はできず、オープン前の11時にボードが出され、名前を書いた順番で入店できるシステムです。「カウンターとテーブルで全15席。席数が少ないので、来ていただいたお客様から入店していただいています。タイミングを見計らって13時ごろに来られる方もいますが、売切れの場合もあって」と岩本さん。ランチでは一品料理は注文できませんが、お酒はできるそうなので、お酒と共に楽しむのも◎。
昼夜ともに、手頃な価格で料理とお酒を楽しめるのが最大の魅力。国籍を問わない創作メニューもおすすめです。コスパも抜群でオープン当初から通う常連客も多いとか。夜は予約ができるので、まずは予約してお酒と料理のペアリングを堪能しませんか。

酒と飯 愛山

住所兵庫県たつの市龍野町大手51-1
電話番号0791-72-8713
営業時間11:30~14:00(LO13:30)、17:30~22:30(LO22:00)、
日曜17:30~22:00(LO21:30)※祝前日は17:30~22:30(LO22:00)
定休日月曜、火曜のランチ
アクセスJR本竜野駅から徒歩18分
山陽自動車道龍野ICから車で8分
駐車場8台
SNShttps://www.instagram.com/saketomeshi_aiyama/

今年4月に姉妹店『アイスと〇〇 愛七』がオープン

『アイスと〇〇 愛七(アイナナ)』

2024年4月3日、『酒と飯 愛山』からすぐ近くに姉妹店『アイスと〇〇 愛七(アイナナ)』がオープンしました。「アイスはわかるけど〇〇って何?」と思いましたが、アイスパフェが定番で、この〇〇には、いろいろなジャンルが入るとか。例えば4月のオープン時には、「アイスとランチ」だったそうで、愛山とは全く違うランチメニューを提供していました。取材時は「アイスとかき氷」ということで、かき氷のメニューがラインナップ。おもしろ~~い。まだ秋以降の展開は考えてないそうですが、「アイスと団子」とか「アイスとスープ」とか、いろいろ楽しめそうですね。
「観光客の方にも喜んでいただけるお店を考えました。また近所の子どもたちにも手軽に食べてほしいという思いでオープンしました」と岩本さん。「愛七」の「七」は、「愛山」から70mのところにあること、アイスパフェに使うソフトクリームはマイナス7度で保存していることから命名したそう。ネーミングにも遊び心を感じます。

レトロな雰囲気が漂うカウンター席
レトロな雰囲気が漂うカウンター席

「愛七」は、明治・大正期の建物をリノベーションしたお店。カウンター席は、スナックだったころの趣が残ります。奥のテーブル席も、ほぼ手を加えていないとのことですが、空間を有効活用しています。

テーブル席の奥にはテラスがあり、このスペースを利用することもできます。

テーブル席の奥にはテラスがあり、このスペースを利用することもできます。

定番のアイスパフェはソフトクリームがベース

『ストロベリーチーズ』720円
『ストロベリーチーズ』720円

通年提供するアイスパフェは、『さつま芋モンブラン』、『黒蜜きな粉』、『コーヒーゼリー』、『マンゴーミルク』、『宇治抹茶』など、約15種類揃います。すべて甘さを調整したオリジナルのソフトクリームを使っているのが特徴です。
『ストロベリーチーズ』は、トッピングに自家製のストロベリーソースを使い、生のイチゴもふんだんに使用。生のイチゴの下にはチーズクリーム、中心部分にはチーズケーキも隠れています。一番下にはグラノーラを敷いているので、いろいろな味を楽しむことができます。

どのパフェもかわいいでしょう。来るたびに違うフレーバーを楽しみたい感じ。

『マンゴーラッシーかき氷』900円
『マンゴーラッシーかき氷』900円

季節限定のかき氷メニューは、『いちごミルク』、『黒蜜だんご』など6種類がラインナップ。氷は天然水を凍らせた純氷を使い、その日の氷の状態によって、器械のダイヤルを変えながら削っていくのがポイントだそうです。
いただいたかき氷はふわふわで、フローズンマンゴー、自家製マンゴーソース、ヨーグルトクリーム、ミルクアイスとの相性抜群。
来店していた近隣のお客さんは「スイーツの専門店がないので楽しみにしてきました。スナックだった頃を思い出しました。散策のときの立ち寄り場所としてもいいですね」と話してくれました。
愛山名物の『パリパリおさつのバニラアイス』も店内飲食限定で食べられるだけでなく、愛七特権として、トッピングのソースも3種類からセレクトできるとか。そんなサービスもうれしいですね。「愛山」でランチの後、「愛七」でスイーツというゴールデンコースはいかがでしょうか。秋以降の愛七の「アイスと〇〇」が何になるかも乞うご期待。

(ライター 歌見)

※本記事は2024年5月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。

アイスと〇〇 愛七

住所兵庫県たつの市龍野町立町53
電話番号0791-72-8713
営業時間12:00~18:00(店内利用のLO17:30 )
※月ごとにInstagramで告知
定休日月・火曜
アクセスJR本竜野駅から徒歩18分
山陽自動車道龍野ICから車で8分
駐車場8台(愛山と共用)
SNShttps://www.instagram.com/ainana_2024/
歌見さん

ライター 歌見(うたみ)

晴れの国・岡山出身で、20代半ばで兵庫県赤穂市に移住。ライターという天職を見つけ、赤穂市内にとどまらず、兵庫五国くまなく回ることができました。五国それぞれに、独特の食文化があり、うまい酒があり…。食いしん坊の私を心身ともに潤してくれます。兵庫県の“間違いない”「食」や「人」や「イイもの」に関わる記事をお届けできたらと思っています。

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