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森の緑に癒される!『六甲高山植物園』で自然を満喫しよう
神戸市の六甲山頂付近にある『六甲高山植物園』は、1933(昭和8)年の開園当初、植物学者・牧野富太郎博士が何度も来園したゆかりの植物園です。園内には秘境の花といわれる「ヒマラヤの青いケシ」をはじめ、世界の高山植物や寒冷地植物、六甲山自生植物など約1,500種の植物が育っています。そんな『六甲高山植物園』の見どころをご紹介します。
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約1,500種の植物が野生に近い状態で観察できる
『六甲高山植物園』があるのは、海抜865mにあたる神戸の六甲山頂付近。「六甲ケーブル下駅」から六甲ケーブルで約10分、そこから六甲山上バスの「ミュージアム前」または「高山植物園」バス停を下車後、徒歩1分のところにあります。
同園は、現在NHKで放映中の連続テレビ小説「らんまん」主人公のモデルとなった植物学者・牧野富太郎博士ゆかりの地ということもあり、いま注目を集めているスポット。場所柄、園内は冷涼な気候で、世界の高山植物や寒冷地植物、六甲自生植物など、約1,500種の植物が野生に近い状態で植栽されています。
西入口を入ってすぐのところには、高原の湿地に生える植物が栽培されている「湿生植物区」があります。訪れた6月には、スイレンの花が咲いていて熱心に写真撮影をするひとも。春にはミズバショウやコガネミズバショウ、初夏にはニッコウキスゲが咲くそうで、季節によって違う景色が楽しめます。
池の周りをぐるりと歩いていると、見えてくる木道橋。実は、この橋は1958年に当時皇太子だった上皇陛下がお越しになった際に、橋のお渡り初めをされたことから「プリンスブリッジ」と名付けられました。ちなみに開園以降、天皇家御三代をはじめ、皇室関係者のご来園は5回あったそう。
プリンスブリッジから、さらに園の東側へ進むと高山の岩場を模した「ロックガーデン」が見えます。星形のようなエーデルワイスや、「日本の高山植物の女王」と呼ばれるコマクサなど、高山帯で育つ植物がたくさんあります。
ロックガーデンで人気なのが、5月中旬から6月中旬に見ごろを迎えるメコノプシス・ベトニキフォリアやメコノプシス・グランディスです。別名「ヒマラヤの青いケシ」「ブルーポピー」とも呼ばれている花で、関西で屋外展示をしているのは『六甲高山植物園』だけ。暑さに弱く、育てるのが大変だそうですが、同園では約100株の花が見られます。
そのほか、春には白い可憐な花「バイカオウレン」や約600株咲く「ミズバショウ」、春の妖精といわれる「カタクリ」が、初夏には赤いしゃくなげ「ロードデンドロン・アルボレウム」、夏には「六甲ブルー」と呼ばれる「ヒメアジサイ」、約2,000株が咲き誇る「ニッコウキスゲ」、秋には数少ない秋咲きの高山植物「ヒダカミセバヤ」など、さまざまな植物が鑑賞できます。
植物のことをもっと知りたいひとは、毎営業日、1日2回(11:00〜、14:00〜、各回30分程度)行われる無料の「花のガイドツアー」に参加するのもおすすめ。園のことを知り尽くした知識豊富なスタッフによる解説を聞けば、『六甲高山植物園』を2倍も3倍も楽しめることでしょう。
ほかには、「植物案内人」沖和行先生と歩く「沖先生のぶらぶら園内ガイド」(毎月第2土曜)、植物研究の第一人者である森和男先生と歩く「森先生の特別園内ガイド」(毎月第3土曜)などのガイド案内も。また、2023年9月9日〜10月9日は植物写真家兼演奏家のいがりまさしさんによる、リコーダーとケーナを組み合わせたオリジナル楽器「リケーナ」のコンサートを開催予定。やさしい音色は心がほっと安らぎ、穏やかな気持ちになれます。園内に流れる心地よい音楽に耳を傾けながら、散策を楽しんでくださいね。
山小屋カフェやハンモックカフェ(期間限定)などの飲食店も
少し休憩したいときには、東入口近くにある喫茶店「カフェ エーデルワイス」へどうぞ。カレーライスやハヤシライス、スイーツのほか、季節限定メニューもあります。
『ケーキセット』(880円)は、六甲山のミルクロール、チーズケーキ、アップルパイの3種類の中からお好みのケーキ1つと、ドリンクがセットになったメニュー。緑に囲まれたテラス席は気持ちよく、ほっとするひと時を過ごせるでしょう。
カフェ エーデルワイス
営業時間:11:00~16:30(L.O.16:00)
定休日:木曜 ※2023年の5/4(木)~6/15(木)、7/20(木)~11/23(木)の期間は営業
電話番号:078-891-1247(六甲高山植物園と共通)
また、ナツツバキ広場には土・日曜、祝日限定でハンモックとカフェワゴンが登場します。ハンモックは無料で利用可能。カフェメニューは挽き立てコーヒーや、お菓子などが用意されています。木の葉で日陰ができる広場で木漏れ日のなか、ゆらゆらと揺れながら過ごす時間は贅沢なひと時。のんびりしたいひとに、おすすめです。
ショップで人気のオリジナル商品
園内をたっぷり散策したあとは、西入口の近くにある「ショップ アルピコラ」へ。店内には園内に咲く花をモチーフにした雑貨や文房具のほか、書籍、ドライフラワーなどがずらり!オリジナルグッズもたくさんあるので、来園記念のお土産を探してみてはいかがでしょうか?
人気商品は、「ヒマラヤの青いケシ」関連グッズ。こちらの手ぬぐいは、手ぬぐい専門店「にじゆら」協力のもと制作したオリジナルグッズです。
『六甲高山植物園』をとことん楽しみたい!というひとに、おすすめなのが「六甲高山植物園オリジナルガイドブック」。園内に植栽されている草花が網羅されているので、ガイドブック片手に園内散策をすれば、より一層楽しめます。
ショップ アルピコラでは、「アロマワックスバーてづくり体験」も実施しています。
アロマワックスバーとは、火を使わずに楽しめるアロマキャンドルのこと。好みの色や形、香りを選ぶことができ、自分だけのアロマワックスバーが作れます。所要時間は30分〜50分。予約なしで体験できるので、興味があるひとはスタッフさんに声をかけてみましょう。
なお、「ショップ アルピコラ」では2023年8月15日(火)まで「六甲山ボタニカルフェア 牧野の足あと」を開催しています。「神戸で見つける博士と植物展」では牧野博士の貴重な資料がたくさん展示されているので、この機会をお見逃しなく。
ショップ アルピコラ
営業時間:10:00~16:30
定休日:木曜 ※2023年、5/4(木)~6/15(木)、7/20(木)~11/23(木)の期間は営業
電話番号:078-891-1247(六甲高山植物園と共通)
野生に近い状態での高山植物を観察できる『六甲高山植物園』。2023年7月15日(土)~9月24日(日)までは、植物と暮らす虫のクイズを楽しめる「しょくぶつ と むし」も開催中。食虫植物やカブトムシの生体も展示しているので、子ども連れのファミリーにもおすすめです。
(ライター 中田/ウエストプラン)
※本記事は2023年6月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。
六甲高山植物園
住所 | 兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-150 |
電話番号 | 078-891-1247 |
営業時間 | 10:00~17:00 (16:30受付終了)※イベント開催時は延長の場合有 |
定休日 | 3月、4月の木曜、および6月22日(木)~7月13日(木)の木曜日、 11月下旬~2月は冬期休園 |
入園料 | 大人(中学生以上) 900円/小人(4歳~小学生) 450円 |
アクセス | 【西入り口】六甲山上バス「ミュージアム前」下車 徒歩約1分 【東入り口】六甲山上バス「高山植物園」下車 徒歩約1分 |
駐車場 | あり(80台) |
HP | https://www.rokkosan.com/hana/ |
SNS | https://www.instagram.com/rokko_alpine_botanicalgarden/ |
株式会社ウエストプラン
松田きこ、かさはらみのり、中田優里奈、都志リサほか、兵庫県に精通した女性ライターが、観光やグルメ情報を中心に、阪神間や丹波・丹波篠山を縦横無尽に駆け回って取材します。