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【神戸】『六甲高山植物園』のガイドツアーやワークショップに参加して植物や虫について学ぼう

『六甲高山植物園』

約1,500種の高山植物を野生に近い状態で観察できる『六甲高山植物園』では、年間を通して植物や虫について学べるイベントが開催されています。スタッフによる園内のガイドツアーをはじめ、食中植物の寄せ植え、藍の葉を使ったたたき染めなどのワークショップも実施。植物や虫など自然に興味がある方に、ぜひおすすめしたい『六甲高山植物園』の見どころを紹介します。

『六甲高山植物園』ってどんなところ?

『六甲高山植物園』

海抜865mにあたる六甲山の山頂付近にある『六甲高山植物園』。冷涼な環境の園内には、約1,500種におよぶ世界の高山植物、寒冷地植物、六甲自生植物などが植栽されており、野生に近い状態の植物を観察することができます。

アルプス三名花のひとつ「エーデルワイス」
アルプス三名花のひとつ「エーデルワイス」

同園では、絶滅の恐れがある希少な高山植物の保全活動にも注力。長野県の「白馬五竜高山植物園」 、石川県の「白山高山植物園」のほか、スイスにある「シーニゲプラッテ高山植物園」とも姉妹提携を結び、栽培技術や種苗などを共有しています。

植物学者・牧野富太郎博士ゆかりの地

最近は、NHKで放映された連続テレビ小説「らんまん」効果もあいまって『六甲高山植物園』も来園者が増えているそう。主人公のモデルとなった植物学者・牧野富太郎博士ゆかりの地としても知られており、園内には牧野博士が名付けた植物も見られます。

写真提供:『六甲高山植物園』
写真提供:『六甲高山植物園』

5月中旬から6月中旬に見ごろを迎える、「ヒマラヤの青いケシ」と呼ばれる「メコノプシス・グランディス」や「メコノプシス・ホリドゥラ」は、約100株の花を植栽。関西で屋外展示をしているのは、『六甲高山植物園』だけということもあり、毎年多くの人が来園します。

「ニッコウキスゲ」
「ニッコウキスゲ」

そのほか、春を告げる花「ミズバショウ」や、「六甲ブルー」と呼ばれる「ヒメアジサイ」をはじめとしたさまざまな品種のアジサイ、初夏の高原を彩る約3,000株の「ニッコウキスゲ」など、多様な植物が鑑賞できます。

「ショップ アルピコラ」
「ショップ アルピコラ」

また、園内にはオリジナルグッズを販売している「ショップ アルピコラ」や、山小屋カフェ「カフェ エーデルワイス」もあります。園内散策を堪能したあとは、ぜひ立ち寄ってみましょう。

「ヒマラヤの青いケシ」の手ぬぐい
「ヒマラヤの青いケシ」の手ぬぐい
「ニッコウキスゲ」のイラストがデザインされたプレートが素敵!
「ニッコウキスゲ」のイラストがデザインされたプレートが素敵!

「カフェ エーデルワイス」では、カレーライスやハヤシライス、スイーツのほか、季節限定メニューを提供。ティーカップやプレートには、植物のイラストが描かれているものもあり、植物園らしさが感じられます。

スタッフによる無料の園内ガイドツアー

写真提供:『六甲高山植物園』
写真提供:『六甲高山植物園』

『六甲高山植物園』を訪れたら、ぜひ参加してほしいのが無料の「花のガイドツアー」です。1日2回、11時からと14時から開催されるツアーで、各回約30分。その時期の見ごろの植物や、植物の豆知識、観察ポイントなどを案内してもらえます。

写真提供:『六甲高山植物園』
写真提供:『六甲高山植物園』

見落としがちになりそうな小さな植物も、ガイドスタッフと一緒に園内を散策すれば、名前や生態を知ることができます。

紅葉

今回取材に訪れた10月下旬は、ちょうど紅葉が始まったところで、赤やオレンジなど鮮やかに色づく木々について教えていただきました。

鮮やかな赤色の「ドウダンツツジ」
鮮やかな赤色の「ドウダンツツジ」

背が高く鮮やかな赤色が目を引く「ドウダンツツジ」。道路脇の植栽などで、一般的に目にするものの樹高は30cm〜50cmほどですが、こちらは樹齢約100年ということもあり、とても大きいのが特徴です。

六甲山自生の「シラキ」、定番の「イロハモミジ」、黄葉する「カラマツ」

そのほか、六甲山自生の「シラキ」、定番の「イロハモミジ」、黄葉する「カラマツ」など、さまざまな木々の紅葉が楽しめるので、10月から11月にかけての紅葉シーズンに足を運んでみるのもおすすめです。

「ハナノキ」

こちらの「ハナノキ」は、岐阜県、愛知県、長野県にしかない絶滅危惧種のひとつ。風が吹くと白の葉裏が見えてとても綺麗です。

「ハナノキ」の葉裏
「ハナノキ」の葉裏
シクラメン

また、「アルパインハウス」で開催されていた「原種シクラメンとダイヤモンドリリー展」では、シクラメンの原種や「ダイヤモンドリリー」の別名を持つネリネなどが展示されていました(~2023年11月23日)。今後開催されるシーズン・イベントが楽しみですね。

「ダイヤモンドリリー」
「ダイヤモンドリリー」
「シクラメン」

「シクラメン」の語源はギリシャ語で“回転する・丸い”を意味する「サイクル」だそうですが、その理由は種の形が由来だとか。くるくると螺旋状になった種が特徴的で、おもしろいですね。

シクラメン

もともとシクラメンには「ブタノマンジュウ」という和名がついていましたが、かわいそうだと牧野博士が花の形から「カガリビバナ」という和名をつけたそう。そんな解説を聞きながらの園内散策は、見ごたえ十分で、より一層『六甲高山植物園』を楽しめます。

写真提供:『六甲高山植物園』/沖和行先生
写真提供:『六甲高山植物園』/沖和行先生

「植物案内人」沖和行先生と歩く「沖先生のぶらぶら園内ガイド」(毎月第2土曜)、植物研究の第一人者である森和男先生と歩く「森先生の特別園内ガイド」(毎月第3土曜)などのガイド案内もあります。植物について、もっと知りたい方は、参加してはいかがでしょう。

ファミリーに人気!食中植物の寄せ植えやたたき染体験

『六甲高山植物園』

『六甲高山植物園』では、植物に関するワークショップも開催されています。毎年夏には、「食虫植物の寄せ植え体験」や「たたき染め体験」なども実施され、夏休みの自由研究として参加するファミリーも多いそう。

「食虫植物の寄せ植え体験」では、「ハエトリソウ」、「モウセンゴケ」、「サラセニア」の3種類の寄せ植えを行います。それぞれ暑さや寒さに強いため育てやすく、虫の捕まえ方が異なるので完成品を持ち帰ってじっくり観察してみましょう。

捕虫葉をもつ「ハエトリソウ」
捕虫葉をもつ「ハエトリソウ」

食虫植物と聞くと、自宅で育てる場合に「虫を与えないといけないのか」と疑問に思うかもしれませんが、虫を食べるのはあくまでも栄養があまりない土地で育つための植物の生存戦略のひとつ。

粘液を分泌して虫を捕獲する「モウセンゴケ」
粘液を分泌して虫を捕獲する「モウセンゴケ」
葉が筒状になっている食虫植物「サラセニア」
葉が筒状になっている食虫植物「サラセニア」

十分な水と光さえあれば育つそうなので、興味がある方はぜひ食虫植物育てにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

「たたき染め体験」

また、「たたき染め体験」では、藍の葉を使って染め物をし、自分だけのオリジナルグッズを作ります。藍の葉を木づちで叩いて、デザインしていくだけと、とても簡単なので小さな子どもも楽しめますよ。

藍の葉
藍の葉

参考:六甲高山植物園/シーズン・イベント

寄せ植えやたたき染め体験は、毎年夏に開催されるイベント。『六甲高山植物園』では、そのほかにもシーズンごとにイベントが催されているので、興味がある方はイベント情報ページをチェックしてみましょう。

なお、『六甲高山植物園』は11月下旬から2月は冬期休園期間。2024年2/23(金・祝)2/24(土)、2/25(日)、3/2(土)、3/3(日)、3/9(土)、3/10(日)は「2024年 冬季特別開園」が行われ、牧野富太郎博士が生涯愛した「バイカオウレン」の大群落など、 早春の花を鑑賞することができます。

(ライター 中田/ウエストプラン)

※本記事は2023年10月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。最新情報は公式HPをご確認ください。

六甲高山植物園

住所兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-150
電話番号078-891-1247
営業時間10:00~17:00 (16:30受付終了)※イベント開催時は延長の場合有
入園料大人(中学生以上) 900円、小人(4歳~小学生) 450円
定休日3月、4月の木曜、および6月20日(木)~7月11日(木)の木曜、
11月下旬~2月は冬期休園
アクセス【西入り口】六甲山上バス「ミュージアム前」下車 徒歩約1分
【東入り口】六甲山上バス「高山植物園」下車 徒歩約1分
駐車場あり(80台)
HPhttps://www.rokkosan.com/hana/
SNShttps://www.instagram.com/rokko_alpine_botanicalgarden/

株式会社ウエストプラン

松田きこ、かさはらみのり、中田優里奈、都志リサほか、兵庫県に精通した女性ライターが、観光やグルメ情報を中心に、阪神間や丹波・丹波篠山を縦横無尽に駆け回って取材します。

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