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植物のありのままの姿を観察できる植物園
『森林植物園』があるのは、阪神高速「箕谷IC」から約10分のところ。公共交通機関で行く場合は、神戸電鉄「北鈴蘭台駅」から無料送迎バスに乗って10分ほどで到着します。無料送迎バスは予約不可。乗車時間はHPに掲載されているので、事前に確認しておくと安心です。
『森林植物園』が開園したのは、1940(昭和15)年。六甲山の一角にあり、植物のありのままの姿を観察できる植物園としてオープンしました。広大な園内には、外国産約500種を含めた約1,200種の木本(もくほん)植物を中心に植栽展示されており、緑に囲まれた自然豊かな場所となっています。
園内は「つつじ・しゃくなげ園」や「あじさい園」といった花スポットや、北アメリカ産樹林区、ヨーロッパ産樹林区、アジア産樹林区、日本産樹林区など原産地別の樹林を植栽展示している場所があります。ぐるりと一周するのに1〜2時間ほどかかるので、とてもいい運動に。ベンチに腰掛けて休憩しながら、じっくり園内散策を楽しんでみてください。
映える写真を撮りたいというひとに、おすすめなのが「青葉トンネル」。カラーLEDでライトアップされたトンネルは、とってもキレイです!カラーパターンは時期によって変わり、全部で7つ。内部は少しひんやりとしていて涼しく、涼をもとめて立ち寄ってみるのもいいですよ。
園内を散策する中で、ぜひ注目してほしいのがメタセコイア林にある3本のメタセコイア。1950(昭和25)年にアメリカで育成されたメタセコイアの苗木を日本に100本送られたうちの3本で、現在に至るまで『森林植物園』で植栽されているという貴重な木です。
2023年4月には、「森林展示館」の1階展示スペースがリニューアルオープン。「森林とわたしたち」をテーマに、ジオラマやパネル展示、生きもの展示などを通して森林について学ぶことができます。
森林にまつわる本に親しめる図書コーナーも設置されているので、イスに腰かけてゆっくり読書を楽しむのもおすすめです。小さな子どもも楽しめる絵本も用意されていますよ。
森林展示館の隣には、神戸市北区の弓削(ゆげ)牧場が手がけるカフェ「森のカフェ ル・ピック」も。ベーグルサンドやカレーといったフードメニューから、搾りたてミルクを使用した特製ミルクソフトクリームなどのスイーツメニューもあるので、休憩がてら立ち寄ってみてはいかがでしょう。
森のカフェ ル・ピック
営業時間:通常(3月下旬~12月上旬) 9:30~17:00(L.O.16:30)、
冬期(12月上旬~3月下旬)10:00~16:00(L.O.15:30)
※閉店時間やラストオーダーは天候によって時間変更があります。
定休日:通常(3月下旬~12月上旬) 植物園の休園日、冬期(12月上旬~3月下旬) 平日
電話番号:078-591-1919
長谷池近くにある売店「みちくさテラス パーチ」では、弓削牧場のミルクをたっぷり使用したカフェオレやミルクティーなどのドリンクがいただけます。
みちくさテラス パーチ
営業時間:通常(3月下旬~11月) 10:00〜15:30(L.O.15:00)、
冬期(12月~3月下旬) 休業
※閉店時間やラストオーダーは天候によって時間変更があります。
定休日:通常(3月下旬~11月) 平日、冬期(12月~3月下旬) 休業
電話番号:078-591-5330
森林植物園の三大イベント
『森林植物園』といえば、春の「新緑つつじ・しゃくなげ散策」、6月〜7月の「森の中のあじさい散策」、秋の「森林もみじ散策」が有名です。期間中は無料送迎バスも増便されるほか、案内スタッフによる散策会などのイベントも実施。「新緑つつじ・しゃくなげ散策」では、ツクシシャクナゲ、ホソバシャクナゲなど、37種約4,000株のシャクナゲやツツジが鑑賞できます。
森の中のあじさい散策の期間中は、「あじさい園」などで25種350品種、約5万株のアジサイが見られます。中でも、シーボルトの「日本植物誌」に採録されていたシチダンカは、六甲山の特産種のひとつ。実際に見かけることがなかったため、「幻の花」と言われていましたが、1959年に六甲山で発見されたアジサイです。
秋の森林もみじ散策期間には、ハナノキやイロハモミジ、ハゼノキ、メタセコイアなど38種約3,000本の樹木が赤や黄色に色づき、紅葉狩りを楽しむ多くの来園者で賑わいます。
期間中の11月3日から土・日曜、祝日のみ開園時間が延長。日が暮れるとライトアップも行われ、ロマンチックな景色を楽しめるでしょう。
子ども連れファミリーにおすすめの遊び場も充実
『森林植物園』には、3万㎡の芝生が広がる芝生広場や複合遊具がある遊び場があります。園の北側にある「多目的広場」は、見渡す限り芝生の広々とした場所。ペグやロープを使うテント、タープの利用はできませんが、ポップアップテントを広げるのは可能なので、気候のいい日にお弁当を持ってでかけるのもおすすめです。
多目的広場の南にある「ちびっこ広場」には、すべり台やブランコ、ネット遊具、複合遊具などが充実しており、ファミリーにピッタリ!
ちびっこ広場には、幼児向けの遊具もあるので、小さな子どもを連れて遊びに行くと喜びそうです。多目的広場の北にある「ぼうけんの丘」にはターザンロープが2基あるほか、園の南側には特別天然記念物のニホンカモシカがいる「カモシカ園」で、動物を鑑賞できるスポットも。運動がてら、あちこち散策しながら森林浴を楽しんでくださいね。
(ライター 中田/ウエストプラン)
※本記事は2023年6月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。
神戸市立森林植物園
住所 | 兵庫県神戸市北区山田町上谷上字長尾1-2 |
電話番号 | 078-591-0253 |
営業時間 | 9:00〜17:00(入園は16:30まで) ※「森の中のあじさい散策」「森林もみじ散策」 の各期間中は早朝・延長開園あり |
定休日 | 水曜(祝日の場合は翌日) ※「新緑 つつじ・しゃくなげ散策」「森の中のあじさい散策」 「森林もみじ散策」の各期間中は無休 |
入園料 | 大人(中学生を除く15歳以上)300円、小人(小・中学生)150円 |
アクセス | 阪神高速「箕谷IC」から約10分 神戸電鉄「北鈴蘭台駅」から無料送迎バスで約10分 |
駐車場 | あり(700台) |
HP | https://www.kobe-park.or.jp/shinrin/ |
SNS | https://www.instagram.com/kobe_arboretum/ |
株式会社ウエストプラン
松田きこ、かさはらみのり、中田優里奈、都志リサほか、兵庫県に精通した女性ライターが、観光やグルメ情報を中心に、阪神間や丹波・丹波篠山を縦横無尽に駆け回って取材します。