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海が目の前に広がる好立地
「Hotel CASA VICO」は、赤穂御崎で人気のスポット、きらきら坂を下りきったところにあるイタリアンレストラン「SAKURAGUMI」の2階部分を活用してオープンしたホテルです。オーナーシェフの西川明男さんは、自分が修業したナポリに勝るとも劣らない瀬戸内海のこの景色に一目ぼれ。赤穂城大手門前から移転してきた2000年から「レストランの2階をホテルにしたい」という構想があったそうです。いわば、今回は西川さんが長年の夢を形にした感じ。
瀬戸内海の多島美が楽しめるオーシャンビューで、すぐ目の前には、潮の干満によって浜辺からの道がつながったりなくなったりする「畳岩」があります。
西川さんが「太陽の小径」と名付けた海沿いの遊歩道は、福浦海岸や大塚海岸という自然海岸にも続き、寄せては返す波の音や、潮風を感じながら散策することができます。
ピクチャーウィンドウが印象的なロビー
「CASA VICO」の「CASA」はイタリア語で「家」の意。「VICO」は「道」の意で、ナポリ湾が一望できるリゾート地の地名でもあります。また日本語では「美虹(びこ)」と書き、 “ナポリとの架け橋となるリゾート感あふれる美しいホテル”という思いを込めています。
ロビーは、オーシャンブルーのカーペットが印象的で、入り口から入ってすぐの大きな窓からは、青い海と空が一望できます。ここから非日常感がスタートする感じ。
廊下を通って客室へ。どちらの客室もオーシャンビューで2部屋が東西に並んでいます。また1階のレストランへは、この階段を利用します。
ライブペインティングで描かれた壁画がステキ
2部屋は、もちろんどちらもオーシャンビューですが、ちょっぴり広い東側の部屋はこんな感じ。美しい景色とともに、ライブペインティングで描かれた美しいクジャクの絵に心を奪われます。これらのペンティングはすべて、ホテルをプロデュースした、沖縄在住の画家でホテルデザイナー、梅原龍さんによるもの。
部屋の雰囲気に合わせたオーダー家具や、ヨーロッパからのアンティークランプ…部屋にあるすべてが、一つひとつ選び抜かれたものばかり。
ベッドコーナーもステキですよね。窓の絵もアートそのもの。
西川さんの一番のお気に入りはバスルーム。なんと壁面のタイルは今から400年前、1600年代のイタリアのアンティークタイルを使っているんですよ。
バスタブからも海と空の景色を見ることができます。朝日を浴びながら入るのもおすすめだそう。瀬戸内海を独り占めできる、そんな時間も非日常ですよね。
ここにしかない空気感を楽しめる
西側のお部屋の壁画もステキ。もちろんこちらもイタリアンテイストで、温かみのある雰囲気です。
窓際のウォールベンチに腰掛けると、波の音が聞こえそう。刻一刻と変わる海の色や空の色を見ながら、ゆっくりとした時間を過ごすことができそうです。
こちらの部屋のバスルームは、雰囲気のペイントの部分が印象的です。
朝焼けの時間、夕映えの時間、燦さんと陽が降り注ぐ時間、いろいろなバスタイムを楽しめそうですよね。
非日常を楽しむ小道具もいろいろ
こちらのオーダー家具には、レコードプレーヤーが備え付けられています。アナログな音源で聴く音楽がまたこの部屋の雰囲気に絶妙にマッチしています。
アメニティもステキです。タオルやバスタオル、パスローブ、パジャマは肌触り抜群。入浴剤は、地元メーカーの高品質なエプソムソルトを2種類セレクトしています。入浴剤だけでも高級感がありますよね。
シャンプー&リンスは、植物由来の成分をぜいたくにブレンドした、オーガニックブランド「NEMOHAMO」のセットを用意。身体から心から健康になりそうですよね。
宿泊プランは豊富で自在
いろいろなスタイルに対応できるように、宿泊プランはバリエーション豊富です。
でもせっかくなら、「SAKURAGUMI」による赤穂×ナポリの美食を食べてみたいですよね。
瀬戸内の海の幸を活かした海鮮ナポリ料理が自慢の「SAKURAGUMI」は、地元で獲れるカキやアサリ、鰆はもちろん、浜坂のカニをはじめとする日本海の兵庫の食材を中心に使っています。こちらは夕食の一例です。ポップなお皿に負けない美しいオードブルは、何から食べようか迷ってしまいそう。そして「SAKURAGUMI」といえば絶品ピッツァ。日本初の「真のナポリピッツア協会認定店」ですもの。薄さとモチモチ感のバランスが抜群で、ほかにはないおいしさです。旬の素材を使った豊富なピザメニューから好きなものをオーダーすることができます。
朝食はお部屋でゆっくりと。「朝からイタリアンパワー全開」のメニューは、地元野菜を中心としたサラダ、日本一のシャルキュトリー「リンデンバーム」の特製ソーセージ、朝搾りの健康ジュース、自家製ヨーグルト、地元産フルーツの盛り合わせなど、かなりのボリューム。「わっぱ飯」はテイクアウトも可能で、散策時のお弁当にもピッタリです。パンは、モンタナーラ(揚げピッツァ)、大人気の姉妹店・サリータ名物の「アラゴスタアラクレイマ」など5種類からセレクトできます。
素泊まり、朝食付、2食付、3食付きなど、プランはいろいろありますので、HPをチェックしてみて。同日昼食を食べすぎた人向けのプランというのもあって、どれを選ぶかを決めるのも楽しいかもしれませんね。
赤穂のまちづくりにも一役
ホテルをプロデュースした梅原龍さんは、こう話します。「さくらぐみの西川シェフの個人的な想いが、いつしか赤穂御崎のまちづくりに発展してきた様に、旅の気配がお客さんに届けば良いなと願いながらデザインをしました。時間が経つにつれて味わい深いステキな景色になればうれしいです。これからも赤穂に暮らす人たちの力を借りながら、豊かな場所を作っていきたい」。すぐ近くにあるホテル「今井荘」も梅原さんのデザインによるもの。梅原さんも西川さん同様、赤穂御崎のまちづくりの仕掛人の一人です。
「豪華できれいなホテルはいくらでもあるけど、このホテルは、景色も含めてここにしかない空気感があります。景色や料理を楽しみながらゆっくりと時間を過ごしてほしいですね」と西川さん。
どんどんアップデートして赤穂の名所に
ホテルの真向かいの家島は、ナポリ湾沖に浮かぶ、青の洞窟で有名なカプリ島を連想させる島。今後は家島を「日本のカプリ」として定着させるために、家島へのオプショナルツアーもどんどん企画するそう。
また、ホテルの屋上にサウナを設置するためにクラウドファンディングを実施。サウナは宿泊者だけでなく一般も利用できるようにするそうです。
ナポリに行かずとも五感でナポリを体感できるこのホテル、随時アップデートして日本の名所となること間違いなしですね。
※本記事は取材時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。
Hotel CASA VICO(ホテル カーサ ヴィーコ)
住所 | 兵庫県赤穂市御崎2-1 |
電話番号 | 0791-56-5245 |
営業時間 | チェックイン15:00 チェックアウト12:00 |
定休日 | 不定休 |
アクセス | JR播州赤穂駅から神姫バス<亀の井ホテル赤穂行き>で20分、 赤穂御崎下車徒歩すぐ 山陽自動車道赤穂ICから車で約15分 |
駐車場 | なし(御崎温泉無料駐車場を利用) |
HP | https://hotel-casa-vico.jp/ |
SNS | https://www.instagram.com/hotel_casavicosulmare |
ライター 歌見(うたみ)
晴れの国・岡山出身で、20代半ばで兵庫県赤穂市に移住。ライターという天職を見つけ、赤穂市内にとどまらず、兵庫五国くまなく回ることができました。五国それぞれに、独特の食文化があり、うまい酒があり…。食いしん坊の私を心身ともに潤してくれます。兵庫県の“間違いない”「食」や「人」や「イイもの」に関わる記事をお届けできたらと思っています。