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淡路島で獲れた野菜が主役
豊かな自然のなかで食を満喫【農家レストラン 陽・燦燦】
淡路島北部、自然豊かな淡路市野島エリアにある農業や食の体験型施設「Awaji Nature Lab& Resort」。その一角に2021年10月オープンした飲食施設が「 農家レストラン 陽・燦燦(はるさんさん)」です。淡路の安全な土壌で育まれた野菜をメインにした料理が魅力で、淡路野菜のおいしさを実感できます。自然に融和したサステナブルな建物も斬新で、心地よい音楽の演奏にも心洗われます。
「Awaji Nature Lab& Resort」の一角にオープンしたレストラン
「農家レストラン 陽・燦燦」は、2021年10月、淡路市野島エリアの「Awaji Nature Lab& Resort」にオープンした施設です。
「Awaji Nature Lab& Resort」は、約38000平方メートルの敷地内に、「自然循環型滞在施設・農園」「フィールドワーク・農園」「農家レストラン・マルシェ」「自然と暮らし研究所」という4つのコンテンツを体現しています。
「陽・燦燦」は、施設内の畑で育て収穫した野菜や淡路島産の食材を中心に地産地消の料理を提供しています。
建物は、建築家・坂茂(ばんしげる)氏監修のもと、環境に配慮し再生可能な材料を採用しています。
例えば、こちらの柱、なんと紙でできているんですよ。再生紙による紙管の柱も大きな特徴の一つです。そして、この茅葺屋根。断熱性はもちろん、保温性や、通気性が高いという特徴もあります。オープン時に「サステミナブルとは何か」をお客さんと一緒に考えるためにワークショップを開き、参加者の協力の元、作られたものだとか。なくなりつつある茅葺屋根の文化を伝えるとともに、茅葺職人の支援もしていくそうです。
自然循環型農園なので、レストランで出た生ゴミはコンポストで肥料にし、それを使ってまた新たに野菜を作るという取り組みもしています。
マルシェも併設した広々とした店内
店内には、大きな木のテーブルが3台置かれ、その周りを囲むように2~4人席のテーブルが置かれています。
ウッドデッキのテラス席ではワンちゃんと同伴もOKです。こちらの席も合わせると約110席の大箱レストランです。
店内左側奥のスペースに、マルシェコーナーがあります。食事が運ばれるまでの間に、いろいろ物色するのも楽しい。食べた野菜のおいしさを実感してから買えるのもうれしい 限り。
このスペースには、自家菜園の野菜をはじめ、島内の野菜が常時10種類ほどと、地元の生産者さんによる加工品なども並びます。
パソナ農援隊によるジャムや野菜を使ったディップなど、オリジナルの商品が並ぶ棚もあって、買って帰りたいものばかり。
「パソナハートフル」の就労支援部門で手がけた商品も置いています。ミックスナッツや野菜チップス、ジャムなど、無添加で身体に優しい商品ばかりです。
タマネギ詰め放題のコーナーもあります。今までの最高記録が3.7㎏ですって。こんな表示を見るとチャレンジしたくなりますよね。
野菜のおいしさを実感できる多彩なプレート
食事メニューは、レストランのオリジナルコース全6品『陽・燦燦コース』3,500円とコンビネーションメニューの『陽・燦燦セット』2,400円~、『農援隊カレーセット』1,980円。『お子様プレート』があるのもうれしいですね。
お皿が運ばれるたびに、スタッフの方が当日のメニューの説明をしてくれるのが、とてもわかりやすくてポイント高し。
それでは、『陽・燦燦セット』をいただきましょう。こちらのセットはメイン料理を「旬野菜の淡路島生パスタ」2,400円、「淡路ベジタブルディッシュ」2,400円、「旬野菜と肉料理」2,700円から選ぶことができます。
こちら「季節の野菜のサラダ」です。常時淡路島の野菜を10種類ほど使い、茹でたり、蒸したり、揚げたりしたガルグイユ風サラダで、この日は、カリフラワーやスナップエンドウ、ズッキーニなどが入っていました。どの野菜も濃厚であま~~い。
「野菜たっぷりスープ」です。キャベツ、ニンジン、タマネギなど、いろいろな野菜から旨みが溶け出したスープで、味はシンプルですが、それぞれの野菜の味がよくわかりま す。野菜の捨てる部分も余すところなく使ったスープです。
自家製パンは、クロワッサン、ミルクパン、フォカッチャ、バケットなど数種類楽しむことができます。キッチンで焼いており、おかわりもしてくれます。焼きたてなのもうれしいですね。
メインの「旬野菜とお肉セット」です。この日のメニューは、「淡路島えびすもち豚のグリル」です。えびす豚、初めて食べましたが軟らかくておいしい~!とってもジューシーなのに、脂は控えめで食べやすい一品です。グリルした新タマネギやクレソン、カブ、ラディッシュなど添えられた野菜も素材の旨みが伝わります。
3つあるメイン料理の一つ「旬野菜の淡路島パスタ」です。この日は、近隣にある三谷農園の「あわじ島グルメトマト」をふんだんに使った「フレッシュトマトパスタ」です。生パスタがもちもち食感で、トマトが甘くておいしい。パスタにもトマトにも負けない絶妙のコラボレーションです。
こちらもメイン料理の一つ「淡路ベジタブルディッシュ」です。この日はジャガイモをふんだんに使った一皿。なかのジャガイモがほっくほっくで、トッピングの葉野菜と一緒に食べるとバランスがいい感じです。
メイン料理はどれもおいしくて、甲乙つけがたい感じ。何人かで行くなら、全種類頼んでシェアするのがおすすめです。
『陽・燦燦セット』は、ここまでですが、お腹に余裕があればドリンクやスイーツをい ただくのもいいですね。
スイーツをオーダーすれば、このようなお誕生日のプレートも作ってもらえるので、相談してみるといいですね。
野菜の収穫状況により、料理の内容も随時変わっていくので、今回紹介した内容は、あくまでもイメージです。
美しい音色を聴きながら食べられる幸せ
食事を楽しんでいると、女性スタッフがマリンバの演奏を始めました。
すご~~い!思いがけず、こんな美しい音色を聴くことができるとは。15分ほど、3~4曲の演奏でしたが、なんだか豊かな気持ちになりました。
パソナグループは、「音楽島-Music Island-」という音楽家を支援するプロジェクトを進めています。コロナ禍で、イベント会場の閉鎖やライブなどの公演活動の中止が相次ぎ、十分な音楽活動ができない音楽家が多いという背景を受け、スタートした活動です。全国から淡路島に集った音楽家たちが、レストランなどで働きながら音楽活動を続け、音楽を通して地方創生をめざしています。陽・燦燦では、マリンバの他にも、トランペットやバイオリンの演奏を聴くことができるとか。目下50人ほどの音楽家が、淡路島にある、パソナグループが運営する他の施設でも、演奏活動をしています。特に「青海波」の「波乗亭(なみのりてい)」には劇場があり、その舞台にも立っているそうです。
ワークショップや収穫体験を楽しんで
エリア内では、中高生や修学旅行生向けのワークショップや農業体験を行なっています。こんなスペースで青空教室をしたこともあったそう。
5~6月にかけては、新タマネギの「収穫体験」を実施中です。
レストランの裏手にある畑で、農薬を使わずに育てている身体にやさしいタマネギを写真の専用箱に詰め放題で1,500円(時間無制限)。大人2名までで同伴の子どもは何名でも無料です。
おいしい野菜を食べながら美しい音楽を聴いて、収穫体験して…。ココロもカラダも豊かになる癒しの施設です。
(ライター歌見)
※本記事は2023年5月時点の情報です。価格は税込み表示です。商品内容や価格が変更となる場合があります。
農家レストラン 陽・燦燦(はるさんさん)
住所 | 兵庫県淡路市野島常磐字源八1510-4 |
電話番号 | 0799-70-9082 |
営業時間 | 10:00~18:00※ブランチ10:00~11:30(L.O.)、 ランチ11:30~15:00(L.O.14:00)、カフェ15:00~18:00(L.O.17:00) |
定休日 | 水曜日 |
アクセス | 【高速バスを利用の場合】 新神戸駅または三宮駅から 高速バスで淡路ICへ。 淡路コミュニティバスに乗り換え「Awaji Nature Lab& Resort」で下車し徒歩1分 【 船を利用の場合 】 明石港から高速船ジェノバラインで岩屋港へ。 淡路コミュニティバスに乗り換え「Awaji Nature Lab& Resort」で下車し徒歩1分 【自家用車を利用の場合】 神戸淡路鳴門自動車道「淡路IC」より県道157号を約10分、 または東浦ICより県道157号を約20分 |
駐車場 | 29台 |
SNS | https://www.instagram.com/awajinaturelabandresort/ https://www.facebook.com/profile.php?id=100072137383393 |
ライター 歌見(うたみ)
晴れの国・岡山出身で、20代半ばで兵庫県赤穂市に移住。ライターという天職を見つけ、赤穂市内にとどまらず、兵庫五国くまなく回ることができました。五国それぞれに、独特の食文化があり、うまい酒があり…。食いしん坊の私を心身ともに潤してくれます。兵庫県の“間違いない”「食」や「人」や「イイもの」に関わる記事をお届けできたらと思っています。