兵庫の身近な山を舞台に、時間帯や季節、歩き方の視点を変えることで「冒険」を味わう体験型登山シリーズ「兵庫のローカルマウンテン冒険隊」が開催されます。山頂を目指すだけの登山ではなく、稜線で朝日を待ったり、岩稜をつないで縦走の気分を味わったり、冬ならではの景色を楽しんだりと、近場でも特別感のある山歩きを提案する企画です。同行するのは、日本山岳ガイド協会認定ガイドであり滝ガイドでもある「おタキさん」。安全を意識した歩き方のコツも交えながら、いつもの登山に新しい発見を持ち帰れる時間をつくります。

近場の山が舞台になる縦走と景色の体験

このシリーズが掲げるテーマは「近くの山で、本格的な冒険を味わうこと」です。遠くの名山へ行かなくても、歩く時間帯や季節、ルートのつなぎ方を少し変えるだけで、山の表情は大きく変わります。たとえば夜明けの稜線で朝日を待つ時間は、普段の登山では見過ごしがちな静けさや空気の変化を強く感じさせてくれます。岩稜を越えてピークをつないでいく縦走では、低山でもアップダウンが連続し、身体の使い方や集中力が求められるぶん、歩き切った後の達成感が際立ちます。
「兵庫のローカルマウンテン冒険隊」では、こうした“条件を変える面白さ”を体験として組み立てています。身近な山だからこそ移動の負担が少なく、そのぶん歩く時間にしっかり向き合えるのも特徴です。登山経験がある人ほど、慣れたはずの低山で新しい驚きが生まれやすく、「こんな楽しみ方があったのか」と視界がひらけるきっかけになります。日帰りの山行の中で、山を「登る場所」から「冒険の舞台」へと捉え直す。そんな感覚を持ち帰れる内容です。

ガイドと学ぶ歩き方で登山が深まる

同行するのは、日本山岳ガイド協会認定の登山ガイドであり、滝ガイドとしても活動する「おタキさん」です。この体験では、単にコースを案内するだけでなく、岩場での安全な足運びや、下りで疲れにくい歩き方、状況に応じたペース配分など、実践的なポイントを随所で伝えてくれます。登山経験がある人ほど、自己流になりがちな動きや判断を見直すきっかけになる内容です。
山行は、参加者の様子やその日の自然条件を見ながら柔軟に進められます。そのため、ただ決められたルートを歩くのではなく、「今、この場所だからできる歩き方」を体感できるのも特徴です。低山でありながら岩稜を越え、稜線をつなぐ時間は、近場の山とは思えない充実感があります。
このシリーズが目指しているのは、特別な装備や遠出をしなくても、視点と向き合い方を変えることで、登山がもっと深く、面白くなるということ。近くの山を舞台に、自分の歩き方や山との付き合い方を更新していく。そんな感覚を持ち帰れる体験です。