割れたり欠けたりした器に、新たな命を吹き込む伝統技法「金継ぎ」。漆でつなぎ、金粉で仕上げる日本ならではの文化が、兵庫県内で体験できます。今回紹介する金継ぎ体験は、歴史ある工芸の世界にふれながら、自分の器を自らの手で修復できる貴重な機会です。体験では、パテを使った穴埋めや接着、漆による仕上げまでを約2時間で行い、完成した器はそのまま持ち帰ることができます。重要文化財の修復を手がける漆芸家・江藤雄造さんが直接指導するため、はじめてでも安心。旅の思い出づくりとしてはもちろん、ものづくりを楽しみたい方にもおすすめの体験です。
金継ぎは、割れたり欠けたりした器を漆で補修し、金粉などで仕上げる日本の伝統技法です。器の傷を隠すのではなく、あえて美しい模様として残す考え方が特徴で、昔から「物を大切にする心」を象徴する文化として親しまれてきました。
本体験では、ご自宅で使用していた器を持ち込み、実際に自分の手で修復を行います。器がない場合は体験用の器も用意されているため、初心者でも気軽に参加できます。作業はパテでの補修、穴埋め、接着、赤漆の塗布、そして金粉の仕上げと続きます。金粉をのせる瞬間は、器がまるで生まれ変わるような印象的な工程です。
さらに、体験を指導するのは、名古山仏舎利塔や南禅寺、長谷寺、春日大社などの重要文化財の修復にも携わる漆芸家・江藤雄造さん。文化財修復の現場を知る職人から直接学べる点も、この体験ならではの魅力です。
完成した器は持ち帰ることができ、日常使いも可能。ただし、食洗器の使用は推奨されないため、手洗いで丁寧に扱うと長く愛用できます。器に新しい価値を宿す金継ぎは、旅の体験としても、日常を豊かにする工芸としても注目を集めています。
この金継ぎ体験は、兵庫県内を中心に、姫路市・神戸市・明石市・加古川市・三木市など複数の会場で開催されています。月ごとに会場が変わるため、アクセスしやすい地域で体験しやすいのが特徴です。会場は文化施設やホール、地域の交流センターなどで、落ち着いて作業できる環境が整っています。
開催スケジュールは月ごとに設定されており、例えば11月と12月には姫路市の交流センターや加古川市民会館、神戸市内の各会場などで開催されます。日程はInstagram(Yuzo Eto 江藤雄造 @yuzoeto) Urushi Artistで随時更新されるため、希望する日程がある場合は事前に確認するのが安心です。
参加費は6,100円(税込)です。修復する器は各自持参となりますが、4分割程度までの割れであれば修復可能です。専門家によるアドバイスを受けながら作業できるため、自分で直せるか不安な場合も安心して参加できます。
予約はウェブで受け付けており、開催日の3日前23時59分まで申し込み可能。リクエスト予約の形式で催行人数が満たない場合は確定しないこともあるため、早めの予約が推奨されます。地域に根ざした工芸文化を身近に体験できる本ワークショップは、観光としての参加だけでなく、地元の魅力再発見としてもおすすめです。
江藤漆美術工芸は、漆芸家・江藤雄造さんが主宰する工房です。兵庫県姫路市を拠点に、漆を用いた工芸作品の制作や、文化財の修復に携わっています。名古山仏舎利塔をはじめ、京都府の南禅寺、奈良県の長谷寺、春日大社など、全国の歴史的建造物の修復経験を持つ技術者として知られています。伝統技法を現代に伝える活動として、初心者向けの金継ぎ体験も開催しており、専門家の確かな指導のもとで漆芸にふれられる貴重な機会を提供しています。
複数日程開催
※11月、12月兵庫県各地で開催
※詳細は予約ページよりご覧ください。
6,100円(税込)
日程によって異なります。
※詳細は予約ページよりご確認ください。
以下の予約ページから事前予約してください